中東イスラム世界における現代イスラムの動向とその思想的・歴史的背景
Project/Area Number |
05610029
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Religious studies
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
中村 廣治郎 東京大学, 文学部, 教授 (40012984)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
飯塚 正人 東京大学, 文学部, 助手 (90242073)
鎌田 繁 東京大学, 東洋文化研究所, 助教授 (70152840)
竹下 政孝 東京大学, 文学部, 助教授 (30163398)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 1993: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | 現代イスラム / 「原理主義」 / イスラム政治運動 / イスラム共和国体制 / ネオ・スーフィズム / ムハンマド・アルクーン |
Research Abstract |
1.補助金交付内定の通知を受け、6月21日に研究方針を話し合う第1回会合が開かれた。最初に中村が現代イスラムの研究史を概観する基調報告を行ない、多様なイスラムのあり方を無視した「原理主義」偏重の研究動向に強い疑問を呈した。その後の共同討議では、この問題提起を受けて共通の関心を培うとともに、秋まで各自が個別研究を行ない、9月以降報告と共同討議を行なう方針を確認した。 2.9月からは以下のような研究発表が順次行なわれた。まず、8月にアラブ諸国の現地調査を行なった飯塚が、イスラム政治運動参加者の実態について報告。イスラム的政治とは何か、不明確なまま運動に参加している者が数多く存在する事実を当事者も認めていることを指摘した。ついで鎌田が、イラン・シーア派世界の近代における思想史的展開と今日のイスラム共和国体制との関連・矛盾点を論じ、竹下は、1年間のエジプト現地調査の成果を踏まえて、現代イスラムの思想的・歴史的背景を考察する上でのネオ・スーフィズム(18世紀以降、従来のスーフィズムを批判して成立した新たなイスラム神秘主義)の重要性について報告した。最後に中村が、現代フランス思想の影響を受けながらイスラム思想史そのもののデコンストラクションを計っているムハンマド・アルクーンの思想について報告し、個別研究を終えた。 3.以上の個別研究の結果、当面の共同研究テーマとして、現代イスラムに対するネオ・スーフィズムの影響を考察することとし、1月以降討議を続けている。討議の中では、現代イスラム大衆運動との組織構造上の類似性や倫理規範の重視などの面での共通性が指摘されているが、このテーマは巨大なテーマでもあり、今後も私的研究会による研究を継続したい。成果は2〜3年後をめどに公表するつもりである。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)