Project/Area Number |
05610103
|
Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
教育・社会系心理学
|
Research Institution | Kyoto University of Education |
Principal Investigator |
冷水 來生 京都教育大学, 教育学部, 助教授 (00154310)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
冷水 啓子 川村学園女子大学, 教育学部, 助教授 (80235647)
|
Project Period (FY) |
1993
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
|
Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 1993: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
|
Keywords | 手話 / 意味的特徴 / 弁別的特徴 / 身体動作 / 情動 |
Research Abstract |
1.(1)本研究の目的は、手話における意味の理解しやすさ要因のうち、映像性以外の要因を抽出することにある。今回は情動と身体動作の対応関係による要因を取り上げた。日本手話の辞典「私たちの手話」全10巻の中から「心的活動、状態」、「抽象表現」を表すもののうち、以下の(1)〜(6)を除く169項目を選出した。(1)映像的表現、(2)広く社会的に通用している表現、(3)漢字の一部や指文字を含むもの、(4)日本語の熟語や成句を手話化したもの、(5)その他日本語の語彙や専門用語に対応させるために人工的に作られた新造語、(6)2拍以上のセグメントで表現されるもの。(2)これらの候補項目を聾のnative signersおよび手話通訳者ら手話の熟達者5名に見てもらい、討議の上、(1)手話として広く認知されているもの、(2)使用頻度の比較的高いもの、を残した。さらにこれらのうち日本語の対応する意味は違うが手話としては同一のものを一つにまとめたところ、115項目が残った。このうち専ら関西地方で用いられる5項目は以下の実験で練習課題として用いた。2.(1)第1実験では、これら110項目の手話を、表情を消し、手話通訳者に演じてもらい、そのビデオテープを作成した。ビデオテープは順序、演者を違えて2シリーズ作った。これを2群計53名の手話を知らない大学生に見せ、4肢選択で意味を推測させた。結果は、正答率50%以上のものが56項目を占めるなど、予測通りであった。(2)第2実験では、第1実験で正答率の高かった上位36項目を選び、第1実験同様、2シリーズのビデオテープを作成し、2群計107名の大学生(第1実験とは別群)に見せ、それぞれの刺激項目から受ける意味的印象を、20の反対語対からなる評定尺度への記入によって評価させた。3.結果の分析は現在も続行中であるが、おおむね当初の仮説が支持された。即ち、手話の意味的特徴と弁別的特徴の対応関係が明らかになった。これらは日本教育心理学会および学会誌等で報告の予定である。
|