Project/Area Number |
05610119
|
Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
教育・社会系心理学
|
Research Institution | Tohoku Fukushi University |
Principal Investigator |
堀毛 一也 東北福祉大学, 社会福祉学部, 助教授 (10141037)
|
Project Period (FY) |
1993
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
|
Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 1993: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
|
Keywords | 社会的スキル / 恋愛関係 / 親密な対人関係 / 失恋 / 生涯発達 / 社会化 / 夫婦関係 / 青年期 |
Research Abstract |
本研究では、異性関係スキルが、生涯的な社会化のなかで果たす役割について検討することを目的に4回の調査を行った。第1調査(7月)では、大学生男女276名を対象に、恋愛・失恋行動の特質と青年の恋愛スキルとの関連を検討した。その結果、男女とも恋愛関係が進展するとともにスキルが獲得されてゆくこと、その過程には性差はみられることが明らかにされた。男性は、恋愛の対象ができることによって、関係の浅い段階からスキルに磨きをかける。これに対し、女性は受け身的で、関係が深くなってから、さまざまなスキルを向上させる。失恋がスキルに与える影響も男性により顕著で、女性は現在の関係を中心に考え、過去を切り放すことが多かった。第2調査、第4調査は、9月、1月に行われた追跡調査である。半年の間に関係の進展した者が全体の約1割、逆に破局を迎えた者が約2割という結果が得られた。これらの対象についてスキルの変化を検討したところ、数が少ないため明確な結果ではなかったものの、恋愛対象の獲得はスキルの上昇と関連がみられた。本調査となる第3調査では、留置、郵送法により、20代から50代までの既婚者591名に、スキルを含めた恋愛体験の生涯発達的意義を尋ねた。255名(43.1%)からの回答を分析した結果、30代までは、結婚前に結婚相手とは別の何らかの恋愛体験をもつ者が9割に達するのに対し、40代以降はそうした体験をもつ者は約半数にとどまること、また若い世代ほど、過去の恋愛体験の影響が大きいと認識していることが明らかになった。スキルに関しては、配慮のスキルでは世代による差はみられないのに対し、リラックスや挑発のスキルは若い世代ほど高かった。また、過去に恋愛体験をもつほど、スキルが高くなる傾向もみられた。こうした結果から、40代を境に、恋愛に関する開放性が異なり、スキルにも相違が生じているとする結論が得られた。
|