Project/Area Number |
05620040
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Politics
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Research Institution | Otaru University of Commerce |
Principal Investigator |
山本 清 小樽商科大学, 商学部・社会情報学科, 助教授 (60240090)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1993: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 業績給 / 政府組織 / 年功制 / 実力主義 / 昇進 / 金銭的インセンティブ / 非金銭的インセンティブ / 公務員 |
Research Abstract |
政府組織における業績給を検討するに際し、我が国と政治、行政制度が類似している英国の中央政府の実態をまず調査した。英国では公共サービスの生産性の向上と質の改善を図る目的で業績給が導入されており、単なる実力主義による人事管理、能力給による賃金管理でなく組織全体の業績改善を目指す手段として位置付けられている。評価手続きは評価基準が公表されているだけでなく、評価も一人あたり年間数時間もかけていて成果、業績のうち予測しえない環境要因も考慮されモラルハザードも回避する努力もされている。また、業績が中間生産物による代理評価もあるがサービス満足度のような質的指標も開発されており、米国のメリット給制度より組合側の批判は少ないようである。かかる制度を我が国に適用可能かを探るため公務員に対してアンケート調査をしたところ、民間より仕事に関する満足度は低く、また、年功制の評価も高くないが実力主義も肯定的でなかった。これは、現行人事管理制度に不満があるものの公務の測定困難性から公平な評価がなされるかの不安によると思われた。しかしながら、調査結果は賃金格差、昇進格差に対して干渉行動をとるものは極めて少なく、係間の相互依存は高いものの係内部の仕事は独立的に行なわれていることを示しているから、相対業績評価に基づく人事管理が係員レベルでは有効といえる。したがって、課題は客観的で公平な評価手法と手続きの確立になるが、非金銭的誘因も勘案したモデル分析を行なったところ、プロセス評価による代理評価でも成果の測定が困難な場合には、し意的な成果評価よりも効果的であること、競争による効果はエイジェント相互間の能力格差が一定範囲にある条件を満たす必要があることが明らかになった。すなわち、政府組織でも測定最終成果が測定できないから実力主義は無理というのは必ずしも適切でなく、能力、実力に応じた人事管理が組織業績を高めると思われる。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)