企業年金資産運用へのALM的アプローチに関する理論的・実証的研究
Project/Area Number |
05630071
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Business administration
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
榊原 茂樹 神戸大学, 経営学部, 教授 (10030719)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 1993: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | 年金ALM / 運用方針説明書 / アセット・アロケーション / 年金資産運用 / 年金成熟度 |
Research Abstract |
今日、わが国の企業年金の運用は転換期を迎えている。従来のわが国の企業年金資産運用の実情は、いわゆる「5・3・3・2」ルールの運用規制の下で、運用機関にアセット・アロケーション(資産配分)をまかせる、「おまかせ運用」であった。しかし、年金運用を取り巻く環境は規制緩和の方向にむかっている。本研究は、まず第一に、年金先進国の米国の年金運用の実情を研究し、年金運用の成果を決定づける最も重要なファクターは、長期的アセット・アロケーションであること、しかも、その決定は、年金基金が主体的に決定しており、その決定を多数の運用機関に伝えるための運用方針説明書(IPS)が決定的に重要であることを明らかにできた。 さらに、年金基金の成熟化と共に、従来の運用資産サイドのみを考えた運用方式から、年金給付金の支払い流列をも同時に考慮に入れた運用方式(アセット・ライアビリティ・マネジメント、年金ALM)への転換の重要性が、近年強調され始めた。本研究は、アセット・サイドのみを考慮にいれた場合のアセット・アロケーションは、年金ALMの枠組みの中でのアセット・アロケーションとは大きく異なりうることを明らかにできた。 最後に、今日の企業年金制度の運営を支える柱の一つは、資産評価の簿価主義原則である。本研究は、この簿価主義原則が資産運用や掛金率決定等の年金財政にいかなる弊害を及ぼすかを、米国の時価主義との対比において、明らかにできた。
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Report
(1 results)
Research Products
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