Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中島 啓 東北大学, 理学部, 助教授 (00201666)
板東 重稔 東北大学, 理学部, 助教授 (40165064)
高木 泉 東北大学, 理学部, 助教授 (40154744)
堀畑 和弘 東北大学, 理学部, 助手 (10229239)
新井 仁之 東北大学, 理学部, 助教授 (10175953)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1993: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Research Abstract |
本研究は,幾何構造の変形に関連する種々の非線型方程式を,非コンパクト多様体上の大域的変分問題の立場から研究することを目的とし,次の成果を得た. 1.研究代表者・西川は,双曲型空間内の非有界凸多面体間の調和写像のディリクレ境界値問題について研究し,m次元およびn次元双曲型空間内に与えられた非有界凸多面体に対し,それらの境界間の区分的にC^1級な連続写像で適切な境界条件をみたすものは,凸多面体内部へ調和写像として拡張できることを証明した. 2.研究分担者・堀畑は,相対論に関係した問題である,境界つきミンコフスキー空間から球面への調和写像の存在について研究し,ガレルキン法を用いてその弱解を構成した. 3.研究分担者・新井は,強擬凸領域上のベルグマン・ラプラシアンを一般化した,境界で退化する2階楕円型偏微分作用素Lについて研究し,Lu=0の解からなるHardy空間をアトムおよび拡散過程によって特徴付け,その応用として強擬凸領域上の解析関数からなるHardy空間に関するボイタシュチーク(Wojtaszczyk)予想を解決した. 4.研究分担者・高木は,活性因子と抑制因子からなる2成分の反応拡散方程式系を軸対称な領域において研究し,活性因子の拡散係数が非常に小さく,抑制因子の拡散係数が十分大きい場合に,活性因子の分布が領域の対称軸と境界の交点のごく小さい近傍に集中するような定常解の存在を証明した. 5.研究分担者・板東は,開ケーラー多様体上のアインシュタイン・エルミート束について研究し,2次元複素ユークリッド空間上のアインシュタイン・エルミート束が2次元複素射影空間上の無限遠直線上で自明なベクトル束に対応するというDonaldsonの定理を,より一般の開ケーラー多様体の場合へ拡張した.
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