Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
江川 治朗 神戸大学, 発達科学部, 教授 (50031117)
高橋 真 神戸大学, 発達科学部, 助教授 (50154860)
高橋 譲嗣 神戸大学, 発達科学部, 助教授 (30197149)
中村 昌稔 神戸大学, 発達科学部, 教授 (80031102)
船越 俊介 神戸大学, 発達科学部, 教授 (40031356)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1993: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Research Abstract |
位相空間論において,積空間の正規性は1950年代以来多くの話題を提供し,興味ある研究として続けられてきている。これに関連し、これまで因子空間を距離空間やコンパクト空間としていたものをK-解析的空間にして研究を進め,それを特徴づけるものとして弱P-空間の概念を導入し,同様な結果が得られることを示した.その論文は1993年6月に発行され(雑誌の都合で発行年は1991年になっている.)その後新たな話題として取り上げられ,因子空間として無理数全体のつくる非常に具体的な空間の時と同じであることが分かった.それは又無理数空間との積の正規性とリンデレーフ性の関連の問題となり,それが集合論的公理と深く関わっていることが知られ,数学基礎論の分野との共同作業的な様相を呈してきている.これは,これからも継続していきたい研究課題である. 解析学における双対の概念を用いて位相的性質の研究を続けてきたが,これについても一応の成果を得ることができた.この方面では完備性の特徴づけが最も注目される問題として残っているが,他にもいろいろの位相的性質を対象として取り上げることができると思われ,これからも続けていく予定である. 以上,位相数学の分野の専門家のみならず,数学基礎論特に集合論方面の専門家や関数解析学の研究者達と学内外において意見交換や情報交換さらには共同研究を進めることができたことは非常に有意義であった.代数学的手法を用いるまでには至らなかったが,双対線形空間を利用する際には有用に思われる.今後,この様な観点から位相的性質の研究も進めたい.
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