Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河野 俊丈 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 助教授 (80144111)
山本 昌宏 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 助教授 (50182647)
木村 弘信 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 助教授 (40161575)
野海 正俊 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 助教授 (80164672)
金子 晃 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 教授 (30011654)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1993: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Research Abstract |
本研究課題は,微分方程式とくに複素領域において定義された完全積分可能系の変換群を調べ,その代数的な構造をあきらかにすることが目標である。非線形完全積分可能系の中心的な役割を果たす2変数戸田方程式は,歴史的には古典的な曲面の変換論として19世紀末にダルブーにより見いだされたが,現代の数理物理学の観点からこの仕事を見直すことはなされていなかった。研究代表者は,この古典的曲面論の変換の理論,特にベックルント変換と梯子構造を不変にする変換の関係,という幾何学的研究を進め成果を得て,研究会などで発表した。現在論文を準備中であり,本年中に発表する予定である。 また,線形方程式の変形理論の立場から,トーラス上の完全積分可能系についても研究を進め,いくつかの結果を得た。この成果は最近口頭発表したところであり,これについても論文を準備中である。 完全積分可能系は広範な数学の分野と関連しており,研究協力者によりそれぞれの立場から研究が進められ成果が得られた。その主なものを報告する。量子群の表現論は,完全積分可能系のq-アナローグを追求するものであり,重要な研究課題である。この立場から研究を進めた。完全積分可能系の解析学を進めるためには偏微分方程式の解の構造を明らかにすることが必要となるが,この点について金子晃は熱方程式等について結果を得た。また。コンフィギュレイション空間上の超幾何関数の理論との関連を追求するという立場から,木村弘信は合流型超幾何関数について重要な結果を得た。
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