Research Abstract |
1.Lauricellaの超幾何関数F_D(α,β_1,Y_1,…,β_n,rix_1,…,x_n)が、その特異点での性質によって特徴づけられることを示すために,1973年にF_Dに関するRiemannの問題を解いたが、その証明の一部が不完全であった。それで、次のことを証明して修正した。F_Dの満たす微分方程式系(F_D)のWronskianは,通常点では,Oをとらない,(以前はF_Dのlocalな性質のみを使って証明しようとしたが,globalな性質を使って完成した) 2.AppellのF_1のparameter λ_0,λ_1,λ_2,λ_3,λ_∞のいくつかが整数の場合に,それが満たす微分方程式系(F_1)より保型関数ができるための条件について調べ,この問題を完全に解決した。この結果は既知だが、解のlocalな性質のみに基いていることに意義がある。 3.4次のcolored braid groupのBurau表現がfaithfulであることを証明するために,λ_0=λ_1=λ_2=λ_3=2/3の場合にF_1より生じる保型関数を使って検討した。 4.2変数複素Henon写像の作る力学系について研究し,この方面への超幾何関数の応用を検討した。
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