Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 誠 広島大学, 理学部, 助手 (20235998)
柴 雅和 広島大学, 理学部, 助教授 (70025469)
大春 愼之助 広島大学, 理学部, 教授 (40063721)
内藤 学 広島大学, 理学部, 助教授 (00106791)
草野 尚 広島大学, 理学部, 教授 (70033868)
|
Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1993: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
|
Research Abstract |
草野尚氏と内藤学氏は,非線形方程式の振動理論を中心に研究を行い,草野氏は非有界領域における2階仮線形退化楕円型方程式の球対称解について,すべての解が振動する条件,すべての解が非振動であるための条件を与え,内藤氏は,ある種の2階非線形常微分方程式には与えられたkと区間Iに対しIにおいて丁度k個の零点を持つ解が存在すること等の結果を得た.大春慎之助氏は,非線形発展方程式の解作用素の生成と近似理論を構成し,その理論を非線形の分散系,発展系,退化放物型方程式等の異なるタイプの方程式系に応用出来ることを示した.柴雅和氏と鈴木誠氏は,複素解析の立場からの研究を行い,柴氏は,種数1の開リーマン面のトーラスへの等角的埋め込みに関連する極値問題において,Euclid計量,Poincare計量,球面的計量の間の興味ある関係を見いだした。.また鈴木氏は,ファイバーが非コンパクトな複素解析的ファイバー空間について,ある条件の下で非自明な切断がたかだか有限個であることを示した.研究代表者前田は,調和空間の理論や離散ポテンシャル論を包括する枠組みである掃散空間において測度表現を使って共役構造(双対性)を定義し,共役構造を持った掃散空間におけるDirichlet積分の性質を調べ,調和空間や離散ポテンシャル論の場合と同様の結果が得られることを示した.これは,偏微分方程式の理論に現われるDirichlet積分に関連した議論と離散ポテンシャル論におけるDirichlet和に関する議論とが統一的に扱えることを示すものである.
|