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¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 1993: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Research Abstract |
計画では界面の挙動は大きく分けて,「界面の形成」と「界面の移動」の2つの過程に分割できると考えていたが,実際に数値計算を行うことによって,振動などの複雑な過程が存在していることが明らかになった。このことから,時間に関して大域的な界面を記述する微分方程式を導くことはかなり困難であると思われる。ある特定な時間(例えば,ごく初期の時間とが,十分時間が経った時とか)においては界面の方程式は導出できるが,時間に関して大きな空白領域があるため,十分時間が経った時の界面の方程式は,与えた初期値に対する界面のそれと対応していることの数学的証明を与えることができない。数値計算による限りでは,これは正しいと思われる。ただ空間一次元の場合の平衡解の存在とその安定性の問題に関しては,十分時間が経った時の界面の微分方程式ともとの反応-拡散方程式系は一対一に対応している。空間多次元の場合のパターン形成においては,現在のところ形式的手法により得られた界面方程式を解析すること以外に良い方法はない。今後の課題として,空間多次元の場合においても,一次元の場合と同様に,平衡解の存在と安定性の問題に関して,界面方程式ともとの問題が対応していることを示し,さらに時間的周期解に関しても同様の考察を行う予定である。
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