超微小超伝導複合系における位相秩序と電気伝導特性の理論的研究
Project/Area Number |
05640433
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
物性一般(含基礎論)
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
海老澤 丕道 東北大学, 大学院・情報科学研究科, 教授 (90005439)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 1993: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | メゾスコピック / コンダクタンス / アンドレーエフ反射 / ランダウアー公式 / 極微構造 / 位相コヒーレンス / クラスター変分 / 量子伝導 |
Research Abstract |
超伝導物質と常伝導金属或いは半導体がメソスコピックなサイズで共存する体系において、超伝導秩序の発現の様相と、電気伝導の特徴を理論的に明らかにする目的で、いくつかの理論計算と、数値シミュレーションを計画した。また、その理論的根拠となる電子(空孔)素励起と超伝導秩序パラメータを記述するBogoliubov-de Gennes理論に相当して現実の高温超伝導物質を扱う基礎となる理論研究をおこない、以下のような成果を得た。 (1)超伝導体と常伝導体が接触している体系のコンダクタンス 常伝導体から準粒子が入射するときに界面でおこるアンドレーエフ反射が不完全である場合には、常伝導領域での磁場、不純物等の環境がコンダクタンスを質的に変えることを、格子モデルの数値シミュレーションで示した。 (2)アンドレーフ反射による接触コンダクタンスと超伝導の対称性 超伝導秩序がs的であるかd的であるかによる微分コンダクタンスのバイアス電圧依存性の定性的な違いを格子モデルの数値シミュレーションで求めた。 (3)メソスコピックサイズの複合系におけるコンダクタンス コヒーレンス長程度のサイズの超伝導部分と同程度の大きさの常伝導部分から成る複合体系のコンダクタンスを、格子モデルをとり常伝導部分の不規則性を与えて求めた。 (4)クラスター変分法による強相関電子系の電子状態 高温超伝導の電子状態を電子相関の強い系で扱う方法についてのクラスター変分理論による試みを行い、1サイト2重占有禁止を厳密に守りかつ遍歴性をもある程度取入れる方法を得た。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)