透輝石固溶体結晶における還移金属元素の席分配について
Project/Area Number |
05640539
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Petrology/Mineralogy/Science of ore deposit
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
丸茂 文幸 日本大学, 文理学部, 教授 (10013492)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹内 〓夫 日本大学, 文理学部, 教授 (90011444)
澤田 晴朗 日本大学, 文理学部, 助手 (40226072)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 1993: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 透輝石固溶体 / 席分配 / 結晶構造 / ALCHEMI法 |
Research Abstract |
CaMgSi_2O_6-CaCoSi_2O_6系については組成CaMgSi_2O_680wt%-CaCoSi_2O_620wt%及びCaMgSi_2O_630wt%-CaCoSi_2O_670wt%の2種の出発原料から透輝石固溶体結晶を作製した。これらの結晶の構造を単結晶X線回折法により精密化した結果、Co^<2+>イオンは主にMg^<2+>イオンを置換してM(1)席に入るが、一部はCa^<2+>イオンを置換してM(2)′席に入ることが明らかにされた。そして、構造精密化の結果得られた化学組成は、それぞれ[Ca_<0.970>Co_<0.030>][Mg_<0.831>Co_<0.169>]Si_2O_6及び[Ca_<0.951>Co_<0.049>][Mg_<0.486>Co_<0.514>]Si_2O_6であった。また、M(2)′席にCo^<2+>が存在することはALCHEMI法によっても確認できた。 一方、CaMgSi_2O_6-CaNiSi_2O_6系については組成がCaMgSi_2O_680wt%-CaNiSi_2O_620wt%及びCaMgSi_2O_640wt%-CaNiSi_2O_660wt%の2種の出発原料を用いて透輝石固溶体を作製した。単結晶X線回折法による構造精密化の結果、これ等の結晶中でもNi^<2+>イオンの一部がCa^<2+>イオンを置換して(2)′席に入っていることが明らかにされた。構造精密化の結果得られた化学組成は、それぞれ[Ca_<0.983>Ni_<0.017>][Mg_<0.826>Ni_<0.174>]Si_2O_6及び[Ca_<0.945>Ni_<0.055>][Mg_<0.394>Ni_<0.606>]Si_2O_6であった。 CaMgSi_2O_6-CaFeAlSiO_6系についても、透輝石固溶体結晶の作製を試みたが、単結晶法により回折強度データを収集できるほどの大きさの結晶は現在まで得られていない。育成条件を変えて、より大きな結晶を得る努力を続ける計画である。なお、この系の結晶育成の過程で、Al含有量の異常に高い輝石結晶が得られた。この結晶の生成条件を明らかにすることを試みるとともに、結晶構造の解析も行う予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
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