非線形電荷移動特性に基づく液液界面電荷移動ダイナミックスの研究
Project/Area Number |
05640568
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Physical chemistry
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
垣内 隆 横浜国立大学, 工学部, 助教授 (20135552)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 1993: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Keywords | 電荷移動 / 液液界面 / 非線形 / ダイナミックス |
Research Abstract |
液液界面における電荷移動は、電子の移動およびイオンの移動の形で生じる。本研究では、とくに、1.本研究代表者が提案しているイオン移動の新しいモデルである、Goldman型電流-電圧特性が示す非線形性に基づく第二高調波、整流特性の理論的表現を得ること、2.イオン移動速度定数の電位依存性の測定からイオン移動過程特有の非線形性を実験的に明らかにすること、3.液液界面における電子移動とイオン移動のカップリングがある場合の電荷移動過程研究の理論的基礎を与えることを目的とした。 1.Goldman型は、電子移動のモデルであるButler-Volmer型に比べて、以下の特徴がある。(i)直流特性:速度定数が小さいくなると、限界電流に到達するのにより大きな電圧が必要になる、(ii)交流特性:電荷移動アドミッタンスの実成分に対する虚成分の比の電位依存性は、よりブロードなピークを示す、(iii)第二高調波:二つのピークの高さの比は、両液相におけるイオンの拡散係数の比で決まり、一般に非対称である。また、このピークはButler-Volmer型とは異なり、高周波の極限でも消滅しない。 2.本研究代表者が開発した新しいイオン移動研究法である、電位規制イオン移動蛍光法を用いて、1,2-dichloroethane/水界面におけるキサンテン系色素のイオン移動がGoldman型の非線形電流-電圧特性にしたがうことを実験的に明らかにした。 3.液液界面における電子移動の研究ではつねにイオン移動とのカップリングを考慮しなければならない。このことを、イオン移動と電子移動が共存する場合の液液分配の熱力学的に考察し、理論式を誘導し、数値的にそのケーススタディをおこなった。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)