状態相関二次元NMR分光法による光記憶型液晶の動的構造の解明
Project/Area Number |
05640575
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Physical chemistry
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Research Institution | Himeji Institute of Technology |
Principal Investigator |
内藤 晶 姫路工業大学, 理学部, 助教授 (80172245)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
辻 暁 姫路工業大学, 理学部, 助手 (60227387)
斉藤 肇 姫路工業大学, 理学部, 教授 (30100150)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1993: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 光記憶型液晶 / 状態相関二次元NMR / 混合液晶 / オーダーパラメーター / 光応答物質 |
Research Abstract |
本研究では光記憶型液晶に着目し、光照射により変化する液晶の動的構造を、申請者等によって開発した状態相関二次元NMR分光法を適用する研究を実施した。本年度は、光記憶型液晶に状態相関二次元NMR分光法を適用するため、以下のように光照射が可能なNMR装置の製作を行った。 1.本学に設置されている固体専用NMR装置にフラッシュランプを装着し、NMR装置のパルスプログラマーからのパルスと同期して光照射を行うことを可能とした。2.バンドパスフィルターを組合わせて特定の波長の光をNMRに同期してパルス照射することを可能とした。3.NMR装置に付属の温度可変装置では温度の安定性が不十分であるので新しく温度制御装置を購入し、本学の固体専用NMR装置に組み込み、±0.1℃の精度で温度制御を可能とした。 次に光記憶型液晶では液晶に光応答物質を混合した混合液晶であるので、まず混合液晶系での状態相関二次元NMRの適用についての基礎検討を行った。試料として4-n-pentyloxy-4´-cyanobiphenyl(50BC)と1-(4´-cyanophenyl)-4-propylcyclohexane(PCH_3)の1:1混合液晶を用いた。この混合液晶の状態相関二次元NMRスペクトルの観測に成功し、以下の点が判明した。1.混合液晶でもそれぞれの液晶のオーダーパラメーターを独立に決定することができた。2.50CBに関しては混合液晶を作ることにより、リング部分およびアルキル鎖部分の両方において、オーダーパラメーターの減少が観測された。 最後に本研究では装置の製作に予定以上に時間がかかったが光応答物質が混入した液晶系への適応が可能な段階まで到達したので、今後光記憶型液晶への適用を開始する。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)