Project/Area Number |
05640577
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Physical chemistry
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Research Institution | Fukuoka Women's University |
Principal Investigator |
笠谷 和男 福岡女子大学, 家政学部, 助教授 (10126964)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1993: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | レーザーアブレーション / 化学発光 / 励起関数 / イットリウム / ランタン / ホウ素 / アルミニウム / 四ハロゲン化炭素 |
Research Abstract |
3族遷移元素のYとLa、及び13族元素のBとAlについて、四ハロゲン化炭素との気相化学発光反応について研究した。真空槽中に金属板を設置しYAGレーザー光をレンズで集光して照射し、アブレーションにより金属原子を生成し、真空槽中の希薄な四ハロゲン化炭素の気体と反応させた。化学発光スペクトルと各発光バンドの励起関数を測定した。以下に研究結果を示す。 1.全ての系で化学発光が観測された。CCl_4との反応の場合で反応式を示す。 Y+CCl_4→YCl^*+CCl_3 La+CCl_4→LaCl^*+CCl_3 Y+CCl_4→YCl_2^*+CCl_2 La+CCl_4→LaCl_2^*+CCl_2 B+CCl_4→BCl^*+CCl_3 Al+CCl_4→AlCl^*+CCl_3 ここで^*は励起状態を示す。BClとAlClの場合はA^1 状態である。ハロゲン化ランタンの発光はフッ化物以外解析されていないが、励起関数の測定から、今回初めてランタンの二ハロゲン化物の発光を帰属した。臭化物の発光スペクトルは塩化物の発光スペクトルとほぼ同じでわずかに長波長にシフトしている。 2.各発光バンドの励起関数を、10eV近い高エネルギーまで測定した。Y、Laの一ハロゲン化物は並進エネルギーが大きくなると反応確率がほぼ一定になったが、二ハロゲン化物は、並進エネルギーが大きくなると反応確率が低下した。これは、四ハロゲン化炭素から2個のハロゲン原子を引き抜くのに、並進速度が大きいと十分な時間がないためと考えられる。BClとBBrの励起関数は反応エネルギーDELTAEから反応が起こりはじめ、反応ポテンシャルにバリアーがないことがわかった。 3.反応生成物の発光と原子の発光の時間変化を比較することにより、Al原子と四ハロゲン化炭素との反応ではAl原子の励起状態の関与が大きいことが明らかになった。
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