光-光二重共鳴効果を応用した超狭帯域原子フィルターの特性解析
Project/Area Number |
05650047
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Applied optics/Quantum optical engineering
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Research Institution | Tokyo Polytechnic University |
Principal Investigator |
鈴木 正夫 東京工芸大学, 工学部, 教授 (80103159)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西宮 信夫 東京工芸大学, 工学部, 助手 (50208211)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1993: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | 光アクティブフィルタ / 二重共鳴スペクトル / 誘起蛍光スペクトル / Rb原子スペクトル / GaAs半導体レーザ / Krガルバノスペクトル |
Research Abstract |
二台の温度制御されたGaAs半導体レーザの一方を励起レーザとし、他方を信号光とする二重共鳴レーザ分光装置により、二重共鳴吸収スペクトルと誘起蛍光スペクトルを中心に、信号光の周波数特性、検出強度とガスセルの温度特性を測定した。活性媒質には、長さ5cmのガラスセルにRbを封入したものを用いた。励起レーザにはFM変調を加え、D_2線の4本の超微細構造の一つを選び、電気的帰還法により安定化し、5P_<3/2>の準位を0.3mWのパワーで飽和させ活性領域を作った。ここに、信号光として用いる第2のレーザビームを同方向または逆方向より入射させ、5P_<3/2>から5D_<3/2>および5D_<5/2>準位へ遷移させた。まず、5D←5Pの吸収スペクトルを検出したが、FM変調幅を狭くすると超微細構造の分裂が現れた。しかし、吸収スペクトルでは信号光を弱くするとS/Nが悪化したので、気体セルの横方向に散乱する6P→5S遷移の蛍光(420nm)を光電子倍増管で検出した。この時、散乱する赤色光は、青色フィルタで除いた。セル温度50〜60℃で最大強度が得られ、1.3muWの検出感度が得られた。この時のQ値はFM変調幅で決まり、180MHzの変調幅では2×10^6であった。励起レーザの周波数をDELTAomega_Pだけシフトさせると励起される原子の速度成分が変わるので、中心周波数omega_Rは、omega_S^0±DELTAomega_Pとなり、通常の二重共鳴効果の理論式を適用できることが分かった。FM変調幅が200MHz以上あれば、超微細構造によるスペクトルの歪みを無視でき良好なフィルタ特性が得られる。しかし、100MHz以下では5Pと5D準位の分裂を無視できない。この微細構造は逆方向入射では2〜3本、同方向入射では励起レーザを周波数シフトさせると2〜6本と変化し、5P←5Sで観測されるものと大きく異なっているが、これはオフレゾナンスの時に生じるクロスレゾナンスが逆方向入射と同方向入射では互いに位置を変えるためと考えられ、現在この準位の核磁気相互作用の解析を進めている。 また、活性領域にガルバノ効果を利用すると迷光の妨害を受けないので、Krの2p_4←1s_3遷移を用いてガルバノ二重共鳴効果の実験も行い、半値半幅75MHzの鋭いスペクトルを83KrとevenKrの同位体種について検出した。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)