Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1993: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Research Abstract |
平成3年度からの研究により,理論的には伝達関数を直接利用して振動エネルギーの流れおよび部分構造の内部エネルギー損失係数を求めることが基本的にできることはすでに検討してきた.それに引き続けて,本年度の研究では,実際に機械構造物モデルを製作して伝達関数を実験計測して解析を進めたところ,実験データ誤差のために必ずしも実験ベースでは正確な解析ができないことがわかった.そこで,より安定に解析を進められるようにするために,実験モード解析のモード特性分離手法を利用して,まず実験伝達関数からモード特性を同定し,そのモード特性から逆計算される伝達関数を利用することによって部分構造の内部エネルギー損失係数を求める手法の開発を行なった.モード特性として比例粘性減衰系とする場合と一般粘性減衰系とする場合の2通りについて定式化を行ない,モードエネルギー解析の新たな手法をほぼ構築した.そして,第1段階としてシミュレーションによる検討,第2段階として実験モデルを対象として実測データからの解析を試み,その開発手法の妥当性と問題点を検討した.その結果,採用モードの打ち切りによる誤差の発生が発見され,それは伝達関数で観ると微小であるにもかかわらず,エネルギー損失係数で観ると無視しがたい程度になることがわかった.そこで,その対策を理論的に検討することを現在継続的に進めている.
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