空間フィルタ法を用いた高分子ゲル高機能センサに関する基礎的研究
Project/Area Number |
05650232
|
Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Dynamics/Control
|
Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
森川 裕久 信州大学, 繊維学部, 助教授 (80125749)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平井 利博 信州大学, 繊維学部, 助教授 (30126700)
|
Project Period (FY) |
1993
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
|
Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1993: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
|
Keywords | 空間フィルタ法 / 高分子ハイドロゲル / 機械的特性 / 電気的特性 / 圧力センサ / 速度センサ / 血流速度計測 |
Research Abstract |
血管壁の局部的圧力および局部的壁面速度を計測するため、血球中の血球や血小板等の輸送パターンを血管壁での圧力変動による空間的ランダム信号として捉えることができるように高分子ゲルを空間フィルタとして構成した高分子ゲル高機能センサを開発することを目的として基礎実験を行った。本研究では生体にかかわる力学的計測を行うセンサ材料として、近年メカノケミカル材料また医療材料として注目されているポリビニルアルコール(PVA)ハイドロゲルに着目し、先ず試作した圧縮試験装置を用いてPVAハイドロゲルの機械的電気的特性に及ぼす圧縮力の影響について調べた。その結果、ハイドロゲルは血管と同様な非線形ヒステリシス弾性であり、圧縮歪に対する応力の位相は加振周波数10Hzを越えると遅れるがゲインはほぼ一定であることを示し、また応力緩和試験から低歪領域でバネとダッシュポットを用いた4要素モデルで表現できることが明らかとなった。ハイドロゲルに交流電圧を印加して表面抵抗率、体積抵抗率および絶縁抵抗率について検討した結果、印加交流電圧の周波数によらず圧縮歪が0.1以下では表面抵抗が効き、歪がそれより大きい領域では体積抵抗が効き、また本実験範囲の加振周波数70Hzまでの領域では絶縁抵抗値は振動する歪に対してゲインおよび位相の遅れがないことが示された。そこで、電気抵抗型圧縮歪センサであるハイドロゲルをピッチ3mm、幅20mm、溝深さ1mmの凹凸のある平板状に調製し、凸部には線電極を挿入し型の溝底部には平板電極をおいた高分子ゲル空間フィルタを設計試作した。今回は、小径のころが一定速度で高分子ゲル空間フィルタ上を移動できる実験装置を製作し実験を行った。出力電圧をFFTにより信号処理したところ、ころの移動速度に比例した中心周波数のピークが認められ、感度は不十分ながらも、本研究の目的の高分子ゲル高機能センサへの応用の可能性を示すことができた。
|
Report
(1 results)
Research Products
(2 results)