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¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1993: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Research Abstract |
周期運動する回転媒体・回転ヘッドなどの微細速度変動の計測時に,ノイズの周期成分が増長され,S/Nが著しく低下する原因を解明するため,レーザヘテロダイン干渉に基づくペデスタル信号を速度情報に変換する処理過程におけるノイズ生成のメカニズム,およびこのようなノイズを生起させることになるペデスタル信号の生成過程における物体の表面性状・形状の影響を明らかにした.また,この結果を利用して背景ノイズの除去に有効な信号処理法を提案し,その有効性を確認した. 具体的には,ノイズ生成のメカニズムとして,ペデスタル信号をパルス成形する場合に生じるミッシングエラー,エキストラエラーが偽の速度急変の主要因であること,このエラーが表面の特定の箇所で多発することを明らかにした.これは,ペデスタル信号の振幅変調,あるいは位相変調に起因する.前者の原因としては,表面粗さに関連するスペックルパターンによる光強度変動と乱反射による光強度変動がある.そこで,粗さの異なる均質な表面として,粒径サイズは異なるが,同質の研磨テープを選定し,回転体の表面に固定してその影響を評価した.この実験より,ノイズは表面の性状にはほとんど依存しないことから,振幅変調の影響は小さいことが明らかとなった. 一方,位相変調は,ドップラーシフトの発生源(光スポット)の移り替わりによりって生ずる.光スポットのランダムな分布を仮定したシミュレーションによって,位相変調がエラー発生の主要因であること,および実験によりエラー発生頻度は表面の性状にはほとんど影響されないことを確認した.さらに,この特性を利用して大振幅の速度変動のみを選択的に除去するピークカット法を提案するとともに,これに基づいて製作した信号処理回路を接続して実験を行い,本方法がS/Nの向上,とくに背景ノイズの除去に有効であることを確認した.
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