Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 1993: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Research Abstract |
宇宙用ロボットは,宇宙ステーションの建設や保守,ミッションの終った衛星の回収など,将来の無人宇宙活動の主役として期待される。宇宙用ロボットは力学的に見れば宇宙に浮遊している多体系であり,地上におけるロボットのように固定点を持たない。ロボットシステム全体の運動量および角運動量が保存されるから,マニピュレータを操作するとその反作用によってマニピュレータの取り付けられているベースも運動する。またマニピュレータが運動して元の状態に戻っても,ベースは回転して元の姿勢には戻らない。この点が地上用ロボットとの大きい相違点であって,宇宙用ロボットの位置決めを難しくしている。 2リンク平面ロボットを考え,簡単のため第1リンクは剛体と仮定し,第2リンクだけがフレキシブルであるとする。またアームの運動に伴うベースの運動を補償するため,ベース本体はリアクションホィールを持っているものとする。まずシステムの全運動エネルギーと弾性変形の持つポテンシャルエネルギーを計算し,ラグランジュの方法を用いて,弾性振動の偏微分方程式と環境条件を求めた。問題は,リンクを与えられた角度だけ回転するとともにベースの姿勢を不変に保ち,かつフレキシブル・リンクの振動をも抑制するようなフィードバック制御系を設計することである。 平衡点の近傍で線形化し,最適レギュレータの理論を用いてフィードバック系を設計し,計算機によるシミュレーションでその有効性を確認した。
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