離散的な要因を含む構造設計へのGAの応用に関する研究
Project/Area Number |
05650443
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
構造工学・地震工学
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Research Institution | Muroran Institute of Technology |
Principal Investigator |
杉本 博之 室蘭工業大学, 工学部, 助教授 (70002946)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 1993: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | 遺伝的アルゴリズム / 生長オペレータ / 平面骨組構造物 / 既製形鋼 |
Research Abstract |
一般にGAといわれているのは、「繁殖・淘汰」、「交叉」、及び「突然変異」の3つのオペレータから構成される単純GAのことである。この単純GAは、理論的には非常に簡明であり、プログラムも簡単に作成でき、一部の問題には有効に働く。 構造物の設計に、最適化手法を利用することは、30年来精力的に試みられてきたが、いつもぶつかる壁が設計問題に含まれる何らかの離散的な要因であった。例えば、既製形鋼を用いる場合には、設計変数は定められた規格品になり、完全な離散量である。また、板厚、板幅にしても、実際に使用できるのはやはり規格サイズであり、既製形鋼程ではないにしろ、離散的な要因は含まれている。また、目的関数も、一般には連続な関数で定義されることは無く、微分不可能な形で与えられることが多いと思われる。このような設計問題には、従来の1次の微分の情報を用いる数理計画法は適用が困難であり、最適設計法の普及を妨げていた大きな要因であった。 このような離散的な要因を含む構造設計の問題に、上記の単純GAを応用したところ、なかなか安定的に良好な解を得ることができなかった。これは、構造設計の設計空間が、従来GAが利用されていた問題よりもかなり複雑であり、特に「交叉」の過程で、少なくない規模で設計が破壊されていることに理由があると考えられた。 そこで、本研究では、「繁殖・淘汰」の手続きの前に、多数ある設計集団の不特定の部分に、明らかに良くなるという方向に、非常に簡単な論理で設計を改良することを試み、これを「生長オペレータ」として提案した。その結果は劇的であり、少なくとも、50変数位までの構造設計問題であれば、離散の内容に関係なく、安定的に良好な設計を得ることができるようになった。 本研究では、生長を考慮したGAを、設計変数に離散性のある問題、また目的関数が非連続な設計問題、あるいは、土留工の設計最適化に応用し、良い結果を得ている。また、道路ネットワーク上の工事区間の着手順にも応用し、実用的にも注目されている。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)