遠心力場波浪実験による海底地すべりの発生機構に関する研究
Project/Area Number |
05650463
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Geotechnical engineering
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
関口 秀雄 京都大学, 工学部, 助教授 (20027296)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 俊一 京都大学, 工学部, 助手 (10243065)
北 勝利 京都大学, 工学部, 助手 (60234225)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1993: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 液状化 / 海底土 / 繰返し荷重 / 塑性 / 間隙圧 |
Research Abstract |
海洋プラットホームや海底地盤に埋設されたパイプラインなどの安全性を検討するにあたり、海底地盤の波浪応答は重要なファクターとなる。本研究では、波浪による海底地盤の不安定化現象を解明するために,遠心力場波浪実験により一様な水平砂地盤の間隙圧応答を観測した。本実験の特徴として、1.波浪伝播に関する時間相似率と間隙圧消散に関する時間相似率の整合性を考慮するために、間隙流体として高粘性のシリコンオイルを用いたこと(粘性スケーリング)、2.重複波的な波浪による液圧載荷を行ったこと、が挙げられる。実験では、波浪載荷に伴う残留間隙圧の蓄積が観測され、特に緩い地盤においては残留間隙圧のピーク値が初期有効土被り圧を越え、地盤は液状化に至った。また最大残留間隙圧は概ね深さとともに減少し、二次元多孔質弾性体理論により推定した繰返しせん断応力比の深度分布との間に良い対応を得た。 次に、繰返し載荷による土の塑性体積圧縮を考慮した、一次元間隙圧応答理論解を誘導した。同解によると、過剰間隙圧応答は弾性成分(変動間隙圧)と塑性成分(残留間隙圧)の和で表される。残留間隙圧成分は液状化ポテンシャル指標と部分排水効果を表す伝達関数の積で与えられ、伝達関数は5つの無次元パラメータにより記述される。同解を用いて遠心力場重複波実験において観測された、緩詰め砂地盤中の間隙圧応答を解析した。その結果、間隙圧の蓄積による液状化、およびその後の間隙圧の消散過程をうまく表現することができた。また理論解を基に、部分排水条件下における海底地盤の液状化ポテンシャル推定図を作成した。同図により遠心力場波浪実験における粘性スケーリングの有効性が示されるとともに、既往の一次元変動水圧実験で観測された残留間隙圧性状を合理的に説明することができた。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)