住宅・商業地域における交通施設整備便益の資産価値法による評価の妥当性に関する研究
Project/Area Number |
05650510
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
交通工学・国土計画
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
安藤 朝夫 熊本大学, 工学部, 助教授 (80159524)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柿本 竜治 熊本大学, 工学部, 助手 (00253716)
黒田 勝彦 熊本大学, 工学部, 教授 (20026157)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 1993: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | 交通施設整備便益 / 資産価値法 / Open性 / NUE型都市モデル / 開発利益還元 / 地価関数 / 財の多様性選好 |
Research Abstract |
本研究では、資産価値法による交通施設整備の便益評価の妥当性を理論と実証の2つの側面から検証を進めている。理論面では、(1)多中心都市の枠組み(各商業地の中心を固定)に、住宅・非住宅用途間の用地配分が内生化されたモデルの開発を行った。商業地域における直接便益は、住宅地域のような通勤費低下として現れないため、通勤費低下による消費者余剰を計測する直接便益の定義は、商業地域での実際の便益を過小評価するものである。商業地での便益の性質を明らかにするためには、非住宅用途を内生化が必要である。本研究では世帯の効用関数に、財の多様性選好を商業地規模を代理指標として導入し、住宅・非住宅用途間の用地配分を内生化している。一方実証面では、(2)福岡市の地下鉄建設を例に、時間短縮効果に起因する直接便益が、地価にどの程度帰属しているかに関する実証分析を通じて、Open性の評価を試みた。その結果、対象地域のOpen性は、地域によって異なっているが、西区や前原市周辺で高いことが分かった。事業効果を地価上昇額で計測する資産価値法の前提となる対象地域のSmall Openの仮定は、今回対象とした福岡都市圏では部分的には成り立つが、全体では成立しないと言うことができる。本方法の便益計測は住宅都市モデルに依拠しているため、商業・業務地域においては妥当な帰属率を得ることは困難であって、先述の非住宅用途を取り入れたモデルによる商業便益の計測方法に関する研究の継続が必要とされる。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)