Project/Area Number |
05650584
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Town planning/Architectural planning
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Research Institution | Kyoto Institute of Technology |
Principal Investigator |
中川 理 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 助教授 (60212081)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 1993: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 郊外住宅 / 方位 / 家相 / 東京 / 大阪 / 京都 |
Research Abstract |
習俗としての方位と、我が国の市街地形成との関りについて、本年度は、以下のような研究を行った。 1.方位の認識が近代において、いつからどのようにして受入れられていたのかを明らかにするために、戦前に刊行された雑誌・書籍から、方位に関する解説を選びだし分析した。約40ほどの解説記事・単行本を収集できたが、その結果年代的には、大正11年前後のものが多いことが明らかになった。これは、関東大震災後の郊外住宅地ブームと重なっている。また、内容的には家相との関連から解くものが多く、実際に家相に関る解説書の類もこの頃に多く出版されており、習俗的な考え方がこの時代に大きな影響力を持っていたことが明らかになった。 2.居住者や宅地開発者が実際に方位にどれだけこだわり行動したのかを明らかにする史料を収集し分析した。大阪では、阪急京都線の沿線での宅地開発が遅れたが、これは大阪市の凶相の方角(北東)にあたるためであるとする行政の報告があり、資料や証言なども収集しえた。また京都では、市街の北西の地に早くから郊外住宅地の開発が進んだが、これは吉相によるためであるとする開発者側の証言等も得られた。これらのデータから、関西地区では、郊外住宅地の開発が本格化する大正から昭和にかけて、方位の認識が住宅地形成に少なからず関与していたことが明らかになった。一方、東京では実際に他の地域に比べ、北東地域(現在の足立区や葛飾区)の宅地化は遅れるが、そこに方位の認識が介在していたことをうかがわせる資料を終に見つけることはできなかった。以上のような結果から、市街地形成における方位の認識の影響は、地域的偏りがあることがうかがえる。しかし、このことは、さらに東京や大阪以外の地域での事例も見ていくことが必要となるため、来年度以降の研究課題としていきたい。現在、関西地域での事例を中心にして、これまでの成果をまとめた論文を投稿準備中である。
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