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¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 1993: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Research Abstract |
ジユラルミンや超々ジュラルミンなどの実用高強度合金は準安定相による析出硬化現象を利用しているが,溶体化処理後の時効加熱処理によって準安定相の分布組織を制御し最適な機械強度特性を実現するためには安定相をも含めた各組織相の相変態に関する速度論的知見が重要である。本研究では、準安定相と安定相の溶解および成長反応とが同一合金中において同時に進行する固相反応の一般的な特徴を明らかにするために,Cu-Fe二元系をモデル系として選定しfcc-Cu母相中におけるfcc-Fe相からbcc-Fe相への相変態を速度論的立場より実験的に検討した。得られた結論を以下に示す。 Cu-1.5mass%Fe合金に1273Kにおいて4hの均質化処理を施した後,973Kにおいて最長30hの時効加熱処理を行った。その際,準安定fcc-Fe相がfcc-Cu母相中にまず析出しはじめるがすぐに溶解反応が進行し,同析出相の粒径は2,4,8,14および24hの各時効時間において41,39,35,30および0nmと変化する。一方,これと平行して安定bcc-Fe相の析出反応が進行する。2,4,8,14および24hの各時効時間において,同析出相の粒径は62,78,88,90および91nmと変化し,最終体積率に対する各時間の体積率の比は0.18,0.3,0.55,0.85および1.0と増加する。その際,fcc-Fe相とfcc-Cu母相にはパラレル方位関係が成立し、bcc-Fe相はfcc-Cu母相とKurdjumov-Sachsの関係を維持するように生成する。
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