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チタン結晶における活動すべり系の同定

Research Project

Project/Area Number 05650622
Research Category

Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)

Allocation TypeSingle-year Grants
Research Field Physical properties of metals
Research InstitutionKumamoto University

Principal Investigator

頓田 英機  熊本大学, 工学部, 教授 (90040386)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 安藤 新二  熊本大学, 工学部, 助手 (40222781)
高島 和希  熊本大学, 工学部, 助教授 (60163193)
Project Period (FY) 1993
Project Status Completed (Fiscal Year 1993)
Budget Amount *help
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1993: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Keywordsチタン / 転位 / 単結晶 / すべり系 / すべり線 / TEM観察 / 不純物濃度 / 臨界分解せん断応力
Research Abstract

本研究では、まず、圧延純Ti板を変態歪燒鈍を行うことにより粗大結晶化させ、X線背面反射ラウエカメラを用いてそれらの方位を決定した.その結晶粒より、引張軸が〔0001〕,〔1120〕および〔1010〕となるような単結晶引張試験片を切り出した.ここで、不純物、特に侵入型元素である酸素の影響を調べるために、酸素濃度の異なる2種類のTi板(0.15wt%および0.11wt%)を用いた.これらの試料を温度77〜293K、歪速度2-5×10^<-5>/sで引張試験を行い、すべり線観察および透過電子顕微鏡(TEM)観察によりすべり系の同定を行った.その結果は以下のようになった.
(1)〔0001〕引張を行った試料はすべり変形により降伏し、TEM観察において(c+a)転位が観察された.またすべり線観察結果より、〔0001〕引張では{1011}<1123>すべりが活動することがわかった.このすべりにおいて、酸素濃度の違いにより、らせん転位と105°混合転位の活動し易さが異なっていた.また、試料板面の方位が異なる試料においては双晶変形が生じた.
〔1120〕引張を行った場合、試料表面に引張軸に垂直なすべり線、および約57°のすべり線が形成され、TEMによりa転位が確認されることから、柱面すべりおよび{1011}<1120>すべりが活動することがわかった.
〔1010〕引張をおこなった場合、酸素濃度の高い試料では(c+a)転位が観察され、すべり線観察結果より{1011}<1123>すべりが活動していることが確認された.しかし酸素濃度の低い試料では、aらせん転位が頻繁に観察され、柱面すべりが活動することがわかった.またこの場合の降伏応力は77Kでは急激に上昇し、負の温度依存性を示した.
以上の観察結果や、柱面すべりおよび{1011}<1123>すべりの臨界分解せん断応力CRSSを比較するといずれも80-110MPaであまり差がないということから、従来のTiの容易すべり系が柱面すべりであるということは、一概には断定できないといえる.また、わずかな酸素濃度の違いや試料形状の違いによって優先すべり系が変化し、柱面すべりに対し独立すべり系が多い{1011}<1123>すべりも容易に活動するようになることが確認された.したがって、Tiのすべり変形機構を解明するためには、不純物濃度や結晶方位と試料形状に関するさらに詳細な研究が必要である.

Report

(1 results)
  • 1993 Annual Research Report

URL: 

Published: 1993-04-01   Modified: 2016-04-21  

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