Project/Area Number |
05650665
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Structural/Functional materials
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
杉本 諭 東北大学, 工学部, 助教授 (10171175)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡田 益男 東北大学, 工学部, 教授 (80133049)
本間 基文 東北大学, 工学部, 教授 (50005261)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1993: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | Sm_2Fe_<17>N_X系化合物 / Sm_2Fe_<17>系化合物 / Hydrogen Decrepitation現象 / 体積膨張 / 水素吸収特性 / 出現相 / 組織形態 |
Research Abstract |
窒素侵入型Sm_2Fe_<17>系化合物は高い磁気的性質を有しており、次世代の永久磁石材料として注目されている。しかし、高温における不安定性よりその応用がボンド磁石用粉末に限られているのが現状である。本研究では、Sm_2Fe_<17>系化合物でもNd-Fe-B系永久磁石で知られているHydrogen Decrepitation(HD)現象が生じれば、Sm_2Fe_<17>N_Xボンド磁石用粉末が容易に作製できると考え、Sm_2Fe_<17>系化合物のHD現象について検討することを目的とした。なおHD現象とは、インゴットを水素中熱処理することにより直接微粉が得られる現象であり、合金中に存在する相が水素を吸収する際の体積膨張により生じると考えられている。実験方法は以下の通りである。Sm量を化学量論組成をSm_<2+δ>Fe_<17>(δ=0,0.4,0.8,1.2)組成合金をアルゴンガス雰囲気中で高周波溶解し、インゴットを作製した。このインゴットのいくつかに対しては、1000℃50時間の均質化処理を行った。As-Castおよび均質化処理したインゴットとも5mm×10mm×10mmに切り出して供試料とし、200ml/minの水素気流中、各温度で熱処理した。HD現象が生じたか否かについては、インゴットの状態を観察し、インゴット中の出現相および析出形態は、X線ディフラクトメータおよびSEM-EDXを用いて調べた。また、出現相の水素吸収特性を測定するとともに、X線回折から体積膨張率を算出し、どの出現相がHD現象に最も関与するかを調べた。得られた結果を要約すると以下の通りである。1.均質化処理したSm_<2.4-3.2>Fe_<17>組成合金では200℃以上の水素中熱処理により、またAs-CastのSm_<3.2>Fe_<17>組成合金では室温で水素気流中にさらすことによりHD現象が生じる。2.HD現象は、SmFe_3相、SmFe_2相などのインゴット中に存在する相とその組織形態に密接な関係がある。特にSmFe_3相は18.3%と大きな体積膨張率を示すことから重要な役割を果たしていると考えられる。
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