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¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 1993: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Research Abstract |
Fe‐20Cr‐4Alおよびこれに微量の活性元素(0.1%および0.5%のY,Pr,Gd,Ho,Ti,Zr,Hf)を添加した合金について1473K‐1673K,5時間の高温酸化実験を行い、次の結果を得た。1473Kにおける酸化後Fe‐20Cr‐4Al合金では表面酸化皮膜の剥離が表面全体から生じた。一方、他の活性元素添加合金ではいずれの合金でも表面酸化皮膜の密着性が改善された。酸化増量は0.1Hf<0.1Y<0.1Ho<0.5Y<0.5Gd<0.1Pr<0.5Ti<0.1Gd<0.5Ho<0.5Pr<0.1Ti<0.1Zr<0.5Hf<0.5Zrの順に増大した。表面酸化皮膜としてはAl203が支配的であるが、Y3Al5012,PrAlO3,GdAlO3,Ho3Al5012,TiAl205,ZrO2およびHfO2も認められた。Fe‐20Cr‐4AlおよびTi添加合金の表面では、表面酸化皮膜の盛り上がりが認められた。Fe‐20Cr‐4Al合金の表面酸化皮膜の剥離はこの盛り上がりによって生じた圧縮応力によるのであろう。一方、Ti添加合金ではTiAl205の生成が表面酸化皮膜の密着性改善に寄与するものと思われる。これに対して他の合金表面に生成した酸化皮膜はおおむね平滑であり、酸化皮膜/合金界面では表面酸化皮膜が合金内に突き出し、いわゆる“keying‐on"効果により表面酸化皮膜の密着性が改善されるものと考えられる。活性元素はいずれもFeとの金属間化合物として合金中に点在し、固溶する活性元素は状態図からも微量と考えられる。これらの活性元素は合金表面では選択酸化し、その後の酸素の内方拡散を促進し、それゆえその周りにAlの酸化が進行し、その結果、これらの活性酸化物、Al酸化物および活性元素-Al複合酸化物が合金内に突き出た形態をとるものと考えられる。酸化温度の上昇とともに酸化増量は増大し、Zr添加合金で著しく、表面酸化皮膜の結晶粒は成長し、Ti添加合金で著しかった。
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