金属・半導体の表面状態と蒸発現象に関する分子論的研究
Project/Area Number |
05650731
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Metal making engineering
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
喜多 善史 大阪大学, 工学部, 助手 (80029115)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 敏宏 大阪大学, 工学部, 助手 (10179773)
片山 巌 大阪大学, 工学部, 助教授 (10029192)
飯田 孝道 大阪大学, 工学部, 教授 (70029247)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1993: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | 金属・半導体 / Zn,Cd,Sb / 蒸発 / 蒸気圧 / 蒸発エンタルピー / 分子論 / 模型理論 / 調和振動子模型 |
Research Abstract |
蒸発現象を物性論的(分子論的)観点より追求し、蒸発過程を伴う工業プロセスの高度化・精密化を図るために、実験的には超高真空下で種々の温度において、固体および液体金属・半導体について蒸発速度・蒸気圧を測定して蒸発のエンタルピーを求め、また理論的には調和振動子模型に基づいて以前に求めた金属・半導体の蒸発エンタルピーと比較検討した。 すなわち、クヌーセンセルを装着した現有の真空容器に、本申請により購入したターボ分子ポンプを含む超高真空排気装置を取り付け、さらに仕事関数測定装置を独自に作製して真空容器に組み込み、測定装置を構成した。つぎに、固体および液体Zn,Cd,Sbを各々クヌーセンセルに挿入して種々の温度で蒸発させ、冷却板に凝縮させて蒸発速度を求めた。本測定値はいずれも従来の測定値と比べて20%程度高い値となった。これは主として装置定数決定上の問題によるものと考えて現在検討中である。しかし、蒸発速度から求めた蒸気圧の対数と温度の逆数の関係はほぼ直線で表され、蒸発のエンタルピーは±5%以内で従来の測定値と一致した。また、仕事関数の測定に関しては、参照極金属板の表面状態の不安定性などのため安定な電子流が得られず、安定に測定するために装置を検討・改良している。 調和振動子模型により以前に求めた純金属・半導体の蒸発のエンタルピーは、従来の測定値および本測定値のいずれとも±20%以内で一致している。なお、この模型理論を単純な溶融塩にも拡張して、蒸発エンタルピーを計算したところ(11.研究発表参照)、従来の実験値を±20%以内で再現し、この模型理論は金属、半導体および単純溶融塩に広く適用できることが分かった。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)