Project/Area Number |
05650811
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
工業分析化学
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
田中 智一 名古屋大学, 工学部, 助手 (40236609)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 1993: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Keywords | 誘導結合プラズマ / 質量分析法 / 酸素プラズマ / 窒素プラズマ / スペクトル干渉 / 低電力高周波電源 / 検出下限 |
Research Abstract |
比較的低電力の高周波電源(27.12MHz、2kW max.)を用いて、酸素および窒素プラズマの生成を試みた。アルゴンプラズマを生成させた後、徐々にアルゴンから酸素あるいは窒素へ置換を行った。ロードコイル及びマッチング回路の一部を変更することにより、1.8kWの高周波電力で、外側およびキャリアーガスをアルゴンから酸素もしくは窒素へ100%置換することが可能であった。しかしながら、中間ガスについては、酸素の場合で約60%まで置換することができたものの、完全な置換は不可能であった。 これらの外側およびキャリアーガスをアルゴンから酸素もしくは窒素へ100%置換したプラズマをイオン源として質量分析を行った。これらのプラズマを用いた場合の検出下限は、イオン化ポテンシャルが6.5eVよりも低い元素についてはアルゴンプラズマの場合とほぼ同程度もしくは低くなった。しかし、イオン化ポテンシャルが6.5eVを越えるような元素では検出下限が高くなり、その度合いは測定元素のイオン化ポテンシャルに依存する傾向がみられた。また、酸素プラズマと窒素プラズマを比較した場合、多くの元素で酸素プラズマの方が検出下限が低くなった。高い電力を用いた酸素ならびに窒素プラズマにおいて、酸素プラズマの方が高い温度が観測されることが報告されており、酸素プラズマで検出下限が低くなったのは、このことに起因すると思われる。酸素および窒素プラズマでは、ArO^+、Ar_2^+などアルゴンに起因する分子イオンをアルゴンプラズマに比べてかなり抑制することが可能であった。特に酸素プラズマでは、酸素を用いているにも関わらず窒素プラズマよりもArO^+の抑制の度合いが大きくなった。しかしながら、酸素プラズマでは目的元素の酸化物イオンが、また窒素プラズマではArN^+の信号強度が増大した。
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