Project/Area Number |
05650862
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
有機工業化学
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Research Institution | Himeji Institute of Technology |
Principal Investigator |
井上 佳久 姫路工業大学, 理学部, 助教授 (30112543)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1993: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 光化学 / 二重蛍光 / 回転緩和 / 芳香族エステル |
Research Abstract |
新たに見い出した芳香族ポリカルボン酸エステルのアルコール残基間の立体障害により誘起される二重蛍光現像を利用することにより、これまで困難であったミセルを始めとする分子集合系中の微視的粘度を定量的に検知できるプローブを開発することを目的として、センサー分子の合成と蛍光特性の測定を行い、以下の成果を得た。 1.これまでの予備的研究の成果を基に分子設計を行い、まずベンゼンヘキサカルボン酸エステルのアルコール残基を立体的によりかさ高くしたものを多数合成した。 2.次に、それらの化合物の二重蛍光挙動を蛍光分光光度計、蛍光寿命測定装置(ナノ秒およびピコ秒)および偏光解消測定装置を用いて測定し、その結果を詳細に解折することにより、この特異な二重蛍光現象の発現機構を明らかにすることが出来た。 3.発現機構の大要が解明できたので、その成果を新たな蛍光プローブ分子の設計にフィードバックし、より二重蛍光性が高く、かつ粘度依存性も大きくなると考えられるプローブ分子を合成し、蛍光分光測定をするにより、最終的にベンゼンヘキサカルボン酸のtert-ブチルおよびメンチルエステルが最も顕著な二重蛍光ピークを示し、その粘土依存性も高いことが明らかになった。 4.この最適化分子を用いて、様々な粘度を持つ各種溶媒中で温度および圧力を変えて二重蛍光を測定し、粘度との定量的な関係を求めるとともに、上で述べた二重蛍光の発現機構をさらに補強する詳細なデータを得た。 5.このようにして求めた粘度と二重蛍光ピークの相対強度との関係式を用いて、実際に代表的な分子集合系であるSDSミセルの微視的粘度の測定を行った。以上の成果より、これまで困難であった分子集合系中の微視的粘度を定量的に検知できるプローブとなるセンサー分子の開発を行い、実際にミセルの内部粘度を測定することが出来、所期の目的を充分達した。
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