Project/Area Number |
05650868
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Synthetic chemistry
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
宮下 晃 埼玉大学, 工学部, 助教授 (90132729)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野平 博之 埼玉大学, 工学部, 教授 (50008819)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1993: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | フォトンモード / 光記録 / スピロピラン / フォトクロミック化合物 / 光多重記録 / 遷移金属フォトクロミック錯体 |
Research Abstract |
本研究では、高度情報化社会のニーズに対応すべくフォトンモードでの超高速・超高密度光記録素子の開発を目的としてスピロピラン化合物の高分子主鎖ペンダント型フォトクロミック化合物を合成した。これらは、紫外光/可視光の二波長による着色/消色現象を繰返し安定に行い、しかもそれぞれの光変換反応により生成した準安定構造が高分子主鎖中で長期安定化したことを見出した。 また、本研究では、S及びSeなどのヘテロ原子を基本骨格に組み込んだ種々の新規フォトクロミックスピロピラン誘導体を配位子とするクロム錯体を新規に合成し、それらのフォトクロミック特性、特に構造光変換に対する波長依存性やヘテロ原子および遷移金属元素の影響(d電子数及び酸化状態)等についての合成化学的および光物性化学的な基礎研究を行った。 その結果、スピロピラン-Cr錯体の発色種はその吸収極大が50nm程度短波長シフトし、しかもそれら着色種の準安定構造は約1000倍程度長寿命化した。 さらに興味深いことに、それは発色種に由来する可視部の吸収は、明らかに複数のピークが観測され、これらは複数の発色型順安定構造体が共存することを示唆するものであり、従って、これらを用いた光多重記録への可能性が期待出来ることが分かった。 以上のように新しいタイプの光機能性色素を分子設計・合成し発色型の長期安定化や吸収帯域の短波長化および微弱光に対する感受性向上を主目的としたS、Seなどの金属性ヘテロ元素を基本骨格に導入した種々の色素を合成し、さらに、準安定系発色型構造の長期安定化を図る目的で遷移金属フォトクロミック錯体を新規に合成するが出来た。
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