Project/Area Number |
05650914
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
高分子構造・物性(含繊維)
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
山本 隆一 東京工業大学, 資源化学研究所, 教授 (10016743)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1993: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | π共役高分子 / ニッケル錯体 / 脱ハロゲン化重縮合 / 電荷移動 / 電子供与性 / 電子受容性 |
Research Abstract |
ニッケルゼロ価錯体を用いた脱ハロゲン化重縮合法により、π電子過剰系複素環であるチオフェンユニットとπ電子欠如系複素環であるピリジンユニットの両方を構成単位とするπ共役電荷移動型導電性高分子であるポリ(ピリジン-5,2-ジイル-チオフェン-2,5-ジイル)及びポリ(5,2-ピリジンジイル-2,5-チエニレン-2,5-ピリジンジイル)を合成した。また、上記の重合法を他の共重合反応に応用し、類似のπ共役電荷移動型導電性ランダム共重合体も併せて合成した。 いずれもポリマーも高収率で得られ、共重合反応ではモノマーの仕込み比で共重合比をコントロールできることがわかった。得られたポリマーはいずれもπ共役主鎖に沿って電子供与性芳香環と電子受容性芳香環が結合しているため、主鎖中の芳香環の間で分子内電荷移動を起こし、紫外-可視吸収スペクトル測定において新たな電荷移動(Charge Transfer)吸収帯が確認された。また、同様な分子内電荷移動に関する情報は、各ポリマーの蛍光スペクトルからも確認された。 各ポリマーの化学的酸化還元特性を検討した結果、いずれのポリマーもp型・n型両ドーピングが可能であり、p型・n型両導電性の発現が見られた。さらに、電気化学的酸化還元特性の測定からは、ノーマルなn型ドーピング-脱ドーピング特性に加え、特異的に大きなp型ドーピング-脱ドーピング電位差が可逆的に確認された。これはp型ドープ時にポリマー中に取り込まれたドーパントアニオンとピリジンユニットのイミン窒素原子の孤立電子対との間での電荷移動に基づくドーパントアニオンの安定化(EC機構)によるものと考察された。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)