Project/Area Number |
05660085
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
応用微生物学・応用生物化学
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
日高 真誠 東京大学, 農学部, 助手 (50183918)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1993: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | 窒素固定 / 制御遺伝子 / Azospirillum lipoferum / nifA遺伝子 / draT遺伝子 / draG遺伝子 |
Research Abstract |
まず、Azospirillum lipoferum FSのnifA遺伝子の上流にEscherichia coli lacプロモーターを結合した改変遺伝子とともに、A.brasilenseのnifHプロモーターとE.coli lacZ遺伝子を結合したレポーター遺伝子をE.coli MV1190に導入した。この形質転換体はIPTG存在下でNifAタンパクを発現する。これがnifHプロモーターからの転写を促進すればβ-ガラクトシダーゼが発現されるので、この酵素活性を指標にNifAの転写促進因子としての機能を解析した。好気条件で培養した場合はβ-ガラクトシダーゼ活性の発現を認めることができなかったが、微好気あるいは嫌気条件では明瞭な発現が認められた。この事は、A.lipoferumのNifAタンパク自身が酸素センサーとして機能し、酸素存在下ではNifAタンパクの転写促進機能が不活性化することでnif遺伝子群の発現を抑制しているという可能性を示唆する。 次に、A.lipoferum FSのdraTG遺伝子をpTTQ18のtacプロモーターの下流に挿入し窒素固定菌Klebsiella oxytoca NG13に導入したところ、この形質転換体は培地中のアンモニアの存在に迅速に反応した窒素固定活性の制御系であるammonia switch off/on現象を示すようになった。これにより、DraT,DraGタンパクはニトロゲナーゼの酵素活性を制御していることが示された。 一方、A.lipoferum FSのnifAならびにdraTG遺伝子を改変する作業は、この菌の形質転換能の低さから成果を得ることができなかった。エレクトロポレーションによる遺伝子導入は現在のところ成功していない。そこで大腸菌との接合による遺伝子導入の可能性を検討した。E.coli S17-1中のpSUP10141が接合伝達され、さらにそのプラスミド上のTn5が染色体に転移することで獲得するカナマイシン抵抗性を指標に遺伝子導入効率を測定したところ、10^<-7>の頻度が達成された。
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