麹菌タカアミラーゼA遺伝子の発現制御因子に関する分子生物学的解析
Project/Area Number |
05660087
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
応用微生物学・応用生物化学
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
塚越 規弘 名古屋大学, 農学部, 教授 (50115599)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1993: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | タカアミラーゼA遺伝子 / CCAAT / AnCP / AnNP |
Research Abstract |
麹菌に代表される糸状菌は我国における醗酵工業の基盤となった極めて重要な真核微生物群である。糸状菌における遺伝子発現制御機構の解明は遺伝子の高度利用に必須となる。これまでにAspergillus oryzaeからタカアミラーゼAの染色体遺伝子を2種類及び全鎖長のcDNAをクローン化し、遺伝子構造の特色を明らかにした。また、Aspergillus nidulansを宿主にして本遺伝子の発現特性について解析してきた。タカアミラーゼA遺伝子がデンプンやマルトース等で誘導的に転写されるには、プロモーター領域に存在する制御エレメントCCAAT配列が不可欠であり、核内にはCCAAT配列に結合し、転写を促進するタンパク質AnCPが存在することが明らかにされている。本研究は糸状菌における遺伝子の誘導発現機構を分子レベルで解明するモデル系として、タカアミラーゼA遺伝子の転写促進因子AnCPについてその分子特性を明らかにすることを目的とした。 転写促進因子AnCPの遺伝子をAspergillus nidulansからクローン化するためにCCAAT配列を含むオリゴヌクレオチドをプローブに用いたサウス-ウエスタン法を使用した。核タンパク質の部分精製物を用いてプローブDNAとの特異的結合を検出するための条件検討を行った。Aspergillus nidulansのタカアミラーゼA遺伝子の形質転換株を誘導条件下で培養した菌体から調製したpoly(A)^+RNAを用いてλgt11の発現ベクターで構築したcDNAライブラリーを上記プローブで検索を行い、有望なクローンを複数分離することに成功した。これらのクローンにおいては、目的のタンパク質はファージベクターの構築上、β-ガラクトシダーゼとの融合タンパク質として合成され、またIPTGなどの誘導剤で誘導される。事実、有望なクローンのタンパク質は誘導的に合成され、また特異的にCCAAT配列を含むDNA断片とのみ結合した。現在、これらのクローンを詳細に解析している。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)