Project/Area Number |
05660299
|
Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
生物環境
|
Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
北宅 善昭 千葉大学, 園芸学部, 助教授 (60169886)
|
Project Period (FY) |
1993
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
|
Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1993: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
|
Keywords | 植物組織培養 / シイタケ / バレイショ / CO_2 / 光独立栄養培養 / 菌床 |
Research Abstract |
シイタケ菌床の呼吸で発生するCO_2を組織培養植物へ供給し、その生長を促進させるため、菌床から発生するCO_2を小植物体へ施用する培養器を試作し、小植物体の生育試験を行った。 植物にはバレイショを用い、光独立栄養培養(培地に糖を添加せずに光合成のみで培養植物を生長させる培養法)した。CO_2発生源として、シイタケの種菌をオガクズとフスマの混合培地(容量比5:1、含水率65%)に接種し、22-24℃で17日間培養した菌床を用いた。菌床を入れた容器を植物培養器(換気回数1.7h^<-1>)の側面に取り付けた。1小植物体当たりの菌床の重量を2.5g(N-2.5区)、5g(N-5区)とした区、および対照区として菌床の入っていない容器を取り付けた区(N-0区)を設けた。処理後10日目、N-0区では、明期定常状態での植物培養器内CO_2濃度は230μ mol mol^<-1>となり、植物培養器外よりも約130μ mol mol^<-1>低下した。他方、N-2.5区では500μ mol mol^<-1>、N-5区では680μ mol mol^<-1>となり、植物培養器外よりもそれぞれ約140μ mol mol^<-1>および約320μ mol mol^<-1>高くなった。処理後30日目のN-2.5区およびN-5区の小植物体乾物重は、それぞれN-0区の1.8倍および2.1倍となった。シイタケ菌床の呼吸により発生するCO_2による小植物体の生長促進は、市販のCO_2を用いたCO_2施用試験の結果と同様であった。 次にほぼ密閉に近い植物培養器(換気回数0.02h^<-1>)を用いて、同様な実験を行ったところ、植物培養器内CO_2濃度は経時的に大きく変動し、制御は困難であった。またエチレンによる障害が発生した。したがって、植物培養器の密閉度を高め、菌床からのCO_2を有効利用するためには、植物培養器と菌床培養器をパイプ等で連結し、電磁弁を介して、植物培養器内CO_2濃度を高めて一定値に維持し、さらにエチレンを除去できるシステムを構築する必要がある。
|