電子軌道偏向形電位計の開発と植物表面電位による青果物鮮度非破壊計測
Project/Area Number |
05660300
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
生物環境
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
鹿野 快男 東京農工大学, 工学部, 教授 (70015105)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
清水 卓夫 東京農工大学, 工学部, 助手 (90015040)
堀米 孝 東京農工大学, 工学部, 教授 (10181538)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1993: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | 電位計 / 非接触 / 非破壊 / 非浸潤 / 植物電位 |
Research Abstract |
青果物の表面生体電位を計測して非破壊による品質評価、鮮度評価、熟度評価することを目的とした。生体から発生する微弱な準直流電位の正確な測定は非常に因難である。さらに電圧源として見たとき内部抵抗が高いため,電位計も高入力インピーダンスかつ精度の高いものが要求される。高感度直流増幅器,および電極の開発を行い,植物表面電位の測定に成功した。植物生理の変化による電位変化、青果物の経時変化による電位変化を測定した。その結果、以下のような各項目の結果を得た。 1.まず増幅器としては,MOSFETを使用した背面電極形の新しい方法で高入力インピーダンスの増幅器を開発し、これを用いた電位計を開発した。その特徴として,(1)入力インピーダンスはR成分はほぼ無限大、容量成分は約15[pF]程度(2)インピーダンススケーラ回路を採用し、ゲートからの漏れ電荷の影響を排除し、出力が正または負に偏る現象を無くした(3)回路構成の工夫により±1.0Vの入力範囲において良好な直線性を得た(4)ドリフト特性は、24時間連続測定でドリフト電圧は最大でも8[mV]と極めて小さい 2.電極に関しては,極と対象物との間に導電性スポンジ,導電性シートなどを挿入することにり,対象の形状によらず,非常にソフトな接触を実現し,対象に対して与える損傷は皆無にして植物表面電位を測定できるようにした。 3.最後に植物表面電位の測定結果から以下のような結論を得た。(1)キュウリの軸方向の表面電位分布は、中央が一番低く、両端に向かって二つの山になって現れると言う興味ある結果が得られた。(2)この二つの山の電位の大きさは、時間と共に減少し、青果物の鮮度の劣化と表面電位との間に相関性があるという情報が得られた。(3)トマト、リンゴ、ナスの表面においても同様な分布があり、同様な結果を得、非破壊による品質評価、鮮度評価、熟度評価を可能にする基礎を作った。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)