Project/Area Number |
05670067
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Environmental physiology (including Physical medicine and Nutritional physiology)
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Research Institution | 山梨医科大学 |
Principal Investigator |
永井 正則 山梨医科大学, 医学部, 助教授 (40110027)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1993: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 血圧 / 高カルシウム摂取 / 細胞内カルシウム濃度 / 血漿カルシウム濃度 |
Research Abstract |
1)4週令から10週令にかけての、ウィスター系ラット(WKY)と自然発症高血圧ラット(SHR)を高カルシウム摂取群と対照群に分けて飼育し血圧、心拍数を比較検討した。高カルシウム群には、4%乳酸カルシウム水を摂取させた。高カルシウム群の飲水量は約20ml/日、固形飼料からのカルシウム摂取は約0.2g/日であった。したがって、高カルシウム群では1日の総カルシウム摂取量は1gとなり、対照群の4倍の摂取量であった。 2)高カルシウム摂取による降圧効果は、WKYにおいてより顕著であった。高カルシウム群は摂取開始1週目で対照群より低い血圧を示し、摂取4週目で対照群の血圧、106.4±5.6mmHgに対し93.2±3.4mmHgとなった。心拍数は、血圧と反対に高カルシウム群で高く対照群で低かった。これにより、高カルシウム摂取による血圧低下ラットを、WKYを用いて作成する方法が確立した。SHRでは、高カルシウム摂取の効果ははっきり現れなかった。 3)WKYの血漿カルシウム濃度は、対照群で高く高カルシウム群で低かった。血漿マグネシウム濃度には差が見られなかった。血漿セロトニン濃度とニューロテンシン濃度も、対照群と高カルシウム群との間で差はなかった。セロトニンやニューロテンシンなどの降圧性の消化管ホルモンは、高カルシウムの摂取によって慢性的に変化することはなかった。したがって、これらのホルモンの定量のためのサンプル採取は、高カルシウム摂取の直後にすべきであることがわかった。現在、急性実験を行いつつある。 4)高カルシウム摂取により血圧が下降した動物では、血漿カルシウム濃度が低かったことから細胞内カルシウム濃度を測定する必要が生まれた。このための技法を開発し、手始めに単離褐色脂肪細胞に応用し充分な測定値を得た。
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