Project/Area Number |
05670107
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
General pharmacology
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Research Institution | Toho University |
Principal Investigator |
重信 弘毅 東邦大学, 薬学部, 教授 (50012654)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1993: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | モルモット / 心筋 / 活動電位 / 筋収縮 / 筋小胞体 / カルシウムイオン / ナトリウムイオン / 発達薬理 |
Research Abstract |
表題の通りの研究を各発育段階のモルモットを用いて行った。使用したモルモット心筋は胎生期、出生直後の新生児、および成熟動物から得た。これらの心筋を用いて以下の結果と結論を得た。 1)心筋の電気的特性の変化 静止膜電位、活動電位立ち上がり速度、およびオーバーシュートは胎生期に日令の増加に伴って増加した。活動電位持続時間は左心房筋では胎生中期から後期にかけて減少しその後は成熟期まで増加したが、右心室筋では胎生期から出生直後まで減少し生後は増加した。即ち活動電位波形は主として胎生期に大きな変化を遂げること、その変化は心臓の部位によって異なることを明らかにした。また、活動電位持続時間およびオーバーシュートに対する各種薬物の作用を検討し、カルシウムチャネルを抑制する薬物は胎生期で作用が強く、ナトリウムチャネルを抑制する薬物は成熟心筋で作用が強い、などの知見から『モルモット心筋の活動電位はCa^<2+>依存型(胎生期)からNa^+依存型(成熟期)へと変化する』と結論した。 2)心筋の収縮特性の変化 収縮の外液Ca^<2+>に対する感受性は胎生期で高いこと、細胞内カルシウム貯蔵部位(SR)からのCa^<2+>の遊離を抑制する薬物(ryanodine,cyclopiazonic acid.等)に対する感受性は成熟心筋の方が高いこと、Na^+-Ca^<2+>交換機構に作用する薬物(低Na^+溶液、amiloride,ouabain,等)に対する感受性は胎生期心筋の方が高く成熟心筋には殆ど作用しないこと、などの多くの興味深い知見が得られ、総合して『モルモット心筋の発達に伴って収縮制御機構としてのSRの役割が増加し、逆にNa^+-Ca^<2+>交換機構のそれは減少する』と結論した。
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