インスリンシグナル伝達におけるフォスファチジル・イノシトール-3キナーゼの役割
Project/Area Number |
05670128
|
Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
General medical chemistry
|
Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
林 日出喜 徳島大学, 酵素科学研究センター, 助手 (10218589)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村上 尚 徳島大学, 酵素科学研究センター, 助手 (40210009)
|
Project Period (FY) |
1993
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
|
Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1993: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
|
Keywords | PI-3キナーゼ / インスリンシグナル伝達 / グルコーストランスポータータイプ4 |
Research Abstract |
本研究は、インスリンレセプターチロシンキナーゼによりチロシンリン酸化され、さらに活性化されたPI3-キナーゼがインスリンシグナル伝達のうちGLUT4の細胞膜へのtranslocationに関与するのか検討した。 GLUT4は膜を12回貫通するタンパクでインスリンの標的細胞では通常細胞内の膜分画に存在しているが、インスリン刺激によりこのGLUT4をのせている膜分画は細胞膜と融合することによりGLUT4は細胞膜上に現われグルコースを取り込む。 我々はc-mycエピトープ14アミノ酸からなるペプチドをコードする合成DNAをGLUT4cDNA上の第1番目の細胞外ループに挿入し、それを脂肪細胞で発現させたところ、内在性のGLUT4と同様にインスリン刺激でtranslocationもするし、糖の取り込みも促進する事がわかった。またこのtranslocationはc-mycエピトープに対する抗体による細胞表面上での結合により簡単に定量的に検出することが可能となった。また脂肪細胞より扱いが簡単なチャイニーズハムスターの細胞(CHO細胞)でもこのキメラGLUT4がインスリン刺激でtranslocationすることが明らかになった。 そしてこの細胞にPI3-キナーゼのinhibitorであるワートマニン(50nM)加えると、インスリンレセプター自己リン酸化、IRS-1のリン酸化が影響を受けることなくPI-3キナーゼ活性はほぼ完全に押さえられ、それと同時にGLUT4のトランスロケーションも完全に押さえられることからインスリン刺激により活性化されたPI-3キナーゼはGLUT4のtranslocationをmediateしている可能性が高いと思われる。
|
Report
(1 results)
Research Products
(6 results)