Project/Area Number |
05670138
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Pathological medical chemistry
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
垣塚 彰 京都大学, 医学部, 講師 (80204329)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1993: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | プログラム細胞死 / fas抗原 / 脂溶性ホルモン / 受容体 / 遺伝子療法 |
Research Abstract |
1 研究目的 本研究は、プログラム細胞死を脂溶性ホルモンにより自由にコントロールしうるシステムを作り出すこと、更にこのシステムを応用発展させることにより、全く新しい癌の遺伝子療法を確立することを目的としている。 2 研究成果 fas抗原受容体のプログラム細胞死に必須な蛋白領域とエストロジェンホルモン受容体もしくはレチノイン酸受容体のリガンド結合領域を結合した融合蛋白質をコードする融合遺伝子を作出し、fas抗原に感受性があることが知られているL929細胞及びHeLa細胞に恒常的に発現するように導入した。得られた細胞株に、導入した融合遺伝子の受容体部分に対応するリガンド(エストラヂオール、レチノイン酸)を加えたところ、どちらの細胞においても0.1nMのエストラヂオール、10nMのレチノイン酸で処理後3時間ですべての細胞が死滅することが観察された。つまり、現時点で少なくとも培養細胞レベルにおいて脂溶性ホルモンによりプログラム細胞死を自由にコントロールしうるシステムの確立に成功した。 現在、遺伝子導入したL929細胞及びHeLa細胞をヌードマウスに移植しin vivoにおいても細胞死が脂溶性ホルモンにより誘導されることを確認する実験を行っている。また、このシステムに感受性のあるヒト癌細胞株を系統的にスクリーニングしているところであり、これにより将来的に治療の標的となりうる癌の種類が特定できると考えている。さらに、in vivoの癌細胞に効率よく融合遺伝子を導入するために、レトロウイルスおよびリポゾームを用いる方法を検討している。
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