毒素原性大腸菌の産生する変異LTによるLTのアジュバント活性発現の解析
Project/Area Number |
05670269
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Bacteriology (including Mycology)
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Research Institution | Fujita Health University |
Principal Investigator |
辻 孝雄 藤田保健衛生大学, 医学部・微生物学教室, 助教授 (60171998)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1993: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 毒素原性大腸菌 / 易熱性エンテロトキシル / コレラ毒素 / アジュバント / 変異毒素 / ADP-rihosipl Aransferuce |
Research Abstract |
全世界で今尚下痢症にり患する5才以下の小児は7-10億に達し、その内500-1000万人が死亡している。その下痢原因菌として毒素原性大腸菌(ETEC)が20%を占める。ETECは下痢毒素LTを産生し、毒素のワクチン開発は急務とされている。一方LTはコレラ毒素と同様に、経口投与でアジュバント効果があると報告されている。しかし野性LTは下痢活性が強いため現在では利用範囲が少ない。そこで今回我々はより有効なアジュンバトタンパク質の作製に寄与する目的で本研究を企画した。 その結果、Aサブユニットの1個のアミノ酸置換(E112X)により、下痢活性と共にアジュント活性が欠如することを明らかにした。本変異LTはADPリボシール基転移酵素活性が欠如していた。また本変異LTはCT,LTの活性増強作用をもつリボシル化因子(ARF)との相互作用は保たれ、Aサブユニットのニック、還元がARFとの相互作用に必須である事を明らかにしている。従ってアジュバント活性にADPリボシール基転移酵素が関与することを世界で初めて明らかにすることが出来た。 これらの結果をもとに、ADPリボシール基転移酵素活性に影響すると思われるアミノ酸を色々のアミノ酸に置換することを試み、Glu112を構造上微小変換(Asp112、Gln112)しても同活性と同時にアジュバント活性が低下することを明らかにしている。一方他の色々の部分をアミノ酸変換する事により色々の部分的活性を持つ変異毒素を作成して、エイズウイルス抗原などを用い、アジュバント活性が保たれしかも下痢毒性の少ない、有効な変異毒素の作成を行っている。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)