飲酒中の突然死に関する法医学的研究(血管の反応性を中心にして)
Project/Area Number |
05670405
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Legal medicine
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Research Institution | Hyogo Medical University |
Principal Investigator |
羽竹 勝彦 兵庫医科大学, 医学部, 助教授 (40164842)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 1993: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Keywords | Ethanol / Acetylcholine / Endothelium / Vasorelaxation / Aorta / Rat |
Research Abstract |
エタノール(EtOH)はアセチルコリン(ACh)やATPによる内皮依存性弛緩反応を抑制するが,その作用機序に関しては明かでない。今回,その抑制機序を明らかにする目的で検討をおこなった。 1. (1)ラット大動脈を摘出し,螺旋状血管条片を作製し,等尺性収縮力を測定した。 (2)これらの血管条片を用いACh,カルシウム イオノフォアA23187(A23187)およびソデュウム ニトロプルシッド(SNP)による弛緩反応に対するEtOHの効果を検討した。 (3)Nitro‐L‐arginine存在下でのAChによる内皮依存性弛緩反応に対するEtOHの効果を検討した。 (4)ACh,A23187,SNPによる血管内サイクリックGMP(cGMP)の増加に対するEtOHの効果を検討した。 2. (1)EtOHはAChに対する弛緩反応を抑制したがA23187およびSNPによる弛緩反応を抑制しなかった。 (2)EtOHはAChによるcGMPの増加を抑制したが,A23187およびSNPによるcGMPの増加を抑制しなかった。 (3)EtOHはnitro‐L‐Larginine存在下でのAChの弛緩反応を抑制した。 3.以上の結果から,EtOHはAChによる内皮由来弛緩因子(EDRF)を介した反応を抑制し,その抑制作用は内皮細胞での受容体レベル,あるいは受容体と反応後のEDRF生成過程への刺激伝達機構においてL‐arginineからEDRFが生成される以前での段階で生じているものと考えられた。また、EtOHはEDRFを介した弛緩反応以外のcGMP非依存性弛緩反応も抑制していることが示唆された。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)