小児期におけるスーパー抗原依存性T細胞傷害機能とその分化成熟機構に関する研究
Project/Area Number |
05670663
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Pediatrics
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
関 秀俊 金沢大学, 医学部・附属病院, 講師 (60171328)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 1993: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Keywords | スーパー抗原 / toxic shock syndrome / サイトカイン |
Research Abstract |
小児期のスーパー抗原に対する免疫応答能の成熟過程とそれによる疾患の病態を研究するため、(1)臍帯血リンパ球のスーパー抗原に対す反応性と、(2)ブドウ球菌の産生する外毒素であるエンドトキシンやTSST-1により惹起されるToxic shock syndrome(TSS)における種々サイトカイン産生動態を検討した。 新生児リンパ球のstaphylococcal enterotoxin B(SEB)にたいする増殖反応は成人と比較しても亢進しており、IL-2産生能も増加していた。さらに、PHA刺激ではIFN-γ産生は全くみられないが、SEB刺激では有意に産生した。急性骨髄性白血病の治療中に発症したTSSでは早期に血中にIFN-γ,TNF-α,IL-1β,IL-6などの炎症性サイトカインの急激な著増を明かにした。経過中TCR Vβレパートリーの特異的な増加はみられなかったが、外毒素がスーパー抗原としてT細胞を刺激しサイトカインの産生を誘導し、TSSにみられる特異的な多臓器傷害を惹起すると考えられた。TSSにおける血中サイトカインの詳細な報告はこれまでされておらず、我々の観察はTSSの病態を理解する上で重要である。以上の研究結果は小児期の特異的なスーパー抗原に対する反応性が、この時期に観察されるスーパー抗原におよる疾患の病態形成に深く関与していると考えられた。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)