強皮症線維芽細胞におけるインテグリンα_2β_1の細胞内分布異常の解明
Project/Area Number |
05670725
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Dermatology
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
清島 眞理子 岐阜大学, 医学部・附属病院, 講師 (00171314)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1993: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 強皮症 / 線維芽細胞 / インテグリン |
Research Abstract |
本研究において、まず強皮症および健常人真皮線維芽細胞を培養し、抗ヒトインテグリンα_2抗体を用いて蛍光抗体法による免疫組織学的手法によりインテグリンα_2の細胞内分布を検討した。線維芽細胞をカバーガラス上に播種後、2日、7日、14日後には、インテグリンα_2は核の周囲に限局して粒状に分布していた(perinuclear pattern)。19日後には細胞全体に粒状あるいは線維状に分布している像が観察された(dispersed dot pattern)。また、カバーガラスをタイプIコラーゲンで予めコートし、その上に線維芽細胞を播種すると14日後にはすでにdispersed dot patternをとる細胞が多く見られ、早期に細胞底面への分布が始まることが示唆された。これらの所見については強皮症と健常人線維芽細胞において差異はなかった。次に、同抗体を用いたイムノブロット法では、細胞質画分および細胞骨格に結合した画分に分子量180KDのペプチドバンドが観察された。デンシトメーターにより半定量を行ったところ、両画分とも、強皮症線維芽細胞では健常人と比較してインテグリンα_2量が有意に減少していた。さらに、腫瘍化成長因子(TGF-β)は両者の細胞において同程度にインテグリンα_2の発現量を増加させた。 これらの結果から、1)コラーゲンのレセプターであるインテグリンα_2は強皮症線維芽細胞においても健常人と同様の分布様式をとるが、量的には減少している、2)しかし、インテグリンα_2発現量について、TGF-βに対する反応性は強皮症線維芽細胞で傷害されていない、ことが示唆された。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)