毛包上皮間葉細胞間相互作用の解析(特に男性ホルモンの影響について)
Project/Area Number |
05670737
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Dermatology
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Research Institution | 大分医科大学 |
Principal Investigator |
板見 智 大分医科大学, 医学部, 助教授 (30136791)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高安 進 大分医科大学, 医学部, 教授 (20028468)
園田 忠重 大分医科大学, 医学部, 助手 (80244169)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 1993: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Keywords | 男性ホルモン受容体 / 毛細胞 / 毛乳頭細胞 / 外毛根鞘細胞 |
Research Abstract |
毛の発育に対する男性ホルモンの作用機序を解明するために、抗男性ホルモン受容体モノクローナル抗体を用いた免疫組織化学染色法により、毛組織及び培養毛乳頭細胞における男性ホルモン受容体の局在について調べた。男性ホルモン依存性に発育すると考えられる髭及び腋毛組織では、男性ホルモン受容体は毛乳頭細胞に局在し上皮系毛包細胞には認められなかった。一方その発育が男性ホルモン非依存性と考えられる後頭部毛組織では上皮系、間葉系何れの細胞でも男性ホルモン受容体は認められなかった。培養毛乳頭細胞においては、髭、腋毛由来の細胞の核内に男性ホルモン受容体の局在を認めたが両細胞における染色性に差は認めなかった。 次に男性ホルモン依存性の上皮系毛包細胞の増殖機構を明らかにするために、毛乳頭細胞と外毛根鞘細胞を単独あるいはコラーゲン膜を境に共存培養し男性ホルモンの増殖に対する影響を調べた。外毛根鞘細胞は単独ではその増殖は男性ホルモンに影響を受けないが、髭あるいは腋毛由来の毛乳頭細胞の存在下で明らかな増殖促進を認めた。この効果は抗男性ホルモン剤であるcyproterone acetateにより阻害されるため、男性ホルモン受容体を介する反応と考えられた。後頭部毛乳頭細胞ではこのような増殖促進効果は認められなかった。また、髭あるいは腋毛由来の毛乳頭細胞は同じ部位由来の外毛根鞘細胞のみならず後頭部外毛根鞘細胞の増殖も男性ホルモン依存性に促進した。以上のことにより毛組織では男性ホルモンの標的細胞は間葉系の毛乳頭細胞であり、上皮系毛細胞の増殖は毛乳頭細胞が男性ホルモン依存性に産生する増殖因子により刺激されると考えられた。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)