Project/Area Number |
05670849
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
内分泌・代謝学
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
山下 直秀 東京大学, 医学部(分), 講師 (90174680)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1993: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 成長ホルモン / GHRH / カチオンチャネル / 情報伝達機構 |
Research Abstract |
下垂体前葉ホルモンの分泌にはcAMP、IP3、c-kinase、Ca^<2+>等の細胞内セカンドメッセンジャーが重要な役割を果たしている。これらのセカンドメッセンジャーの中でも細胞内Ca^<2+>が前葉細胞からのホルモン分泌に密接に関わっていることは良く知られた事実である。特に持続的なホルモン分泌には細胞外からのCa^<2+>インフラックスが重要であるが、このインフラックスの調節には活動電位の発射頻度と電位依存性Ca^<2+>チャネル電流の大きさの2つが関与している。その例として、これまでに明かにしてきたソマトスタチン(SRIF)の作用があげられる。SRIFはヒトGH産生下垂体腫瘍細胞において、K^+チャネルを開口させて細胞膜を過分極する。この過分極の際に活動電位の発生が抑制される。また電位依存性Ca^<2+>チャネルを直接的に抑制する。これらのSRIFの作用はGi蛋白の活性化によってひき起こされている。本年度はGH産生細胞のアゴニストである成長ホルモン刺激ホルモン(GHRH)をとりあげ、電気生理学的手法を用いてイオンチャネルに対する影響を検索した。電流固定法下でGHRHは細胞膜を脱分極させ、活動電位の発射頻度が増加した。またfura2で測定した細胞内Ca^<2+>濃度も増加した。この細胞内Ca^<2+>濃度の増加は脱分極に伴うCa^<2+>依存性活動電位の頻度増加によると考えられた。この脱分極のイオン機構を検討するために電位固定法下で膜電流の測定を行った。その結果GHRHは膜コンダクタンスの増加をおこすことが明かとなった。GHRHによって増加する電流の反転電位は-20から0mVの間にあり、Na^+、K^+、Li^+全てに透過性がありTMA^+には透過性が見られなかった。これらの結果からGHRHは非選択性カチオンチャネルを活性化して膜の脱分極を起こすと結論された。
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