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¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1993: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Research Abstract |
本研究ではマウスの骨髄移植の系を用いて、抗ICAM-1抗体、抗LFA-1抗体の投与が移植骨髄に対する生着を促進させうるかどうかを検討した。レシピエントに雄のBALB/c、ドナーに雌のC3H/Heマウスを使い、レシピエントに900ラッドの照射後、0-3時間以内に10^7個の無処置の骨髄細胞を移植した。移植マウスを3群に分け、イソグラフトコントロール群、無治療コントロール群、抗ICAM-1抗体+抗LFA-1抗体投与群とした。抗体は移植後10日間1日各50μgとした。以下の生存が得られた。 レシピエント, ドナー, 治療, n, 生存日数 BALB/c, BALB/c, 無し, 2, >21、>21 BALB/c, C3H/He, 無治療群, 4, 6、7、7、10 BALB/c, C3H/He, 抗体治療群, 4, 7、>21、>21、>21 以上より、抗ICAM-1抗体と抗LFA-1抗体の投与が骨髄細胞の生着に有効であることが示された。 生存マウスについては、抗体投与中に末梢血の白血球数算定を行ったが、抗体投与による白血球の減少は見られなかった。HY抗原のPCR法によりドナー骨髄細胞の生着を判定する実験系を作成中である。 次に、移植細胞生着の分子機序について検討する目的で、上記の組み合わせで心移植を行い、移植心および脾細胞からmRNAを抽出し、IL-2とγIFNのmRNAをNorthern blot法で測定した。抗体投与をして、寛容を導入したマウスでは、移植後5-7日目において、無治療で拒絶がおこったマウスに比べてIL-2、γ-IFNともmRNAの発現が著明に低下していた。このことから、寛容導入にはIL-2、γ-IFNの産生に何らかの異常があることが示された。その詳細につき現在検討中である。
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