成人T細胞性白血病細胞に特異的な転写機構の解明と癌化との関連
Project/Area Number |
05670924
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Hematology
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Research Institution | Jichi Medical University |
Principal Investigator |
西田 淳二 自治医科大学, 医学部, 助教授 (80228189)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平井 久丸 東京大学, 医学部, 講師 (90181130)
田中 智之 自治医科大学, 医学部, 助手 (50227154)
本田 浩章 自治医科大学, 医学部, 助手 (40245064)
堺 隆一 自治医科大学, 医学部, 助手 (40215603)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1993: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 成人T細胞性白血病 / インターロイキン5 / 転写調節 / 転写因子 |
Research Abstract |
成人T細胞性白血病(ATL)はHTLV-Iによって水平・垂直感染する血液腫瘍であり、その患者数の多さと治療抵抗性から本邦の医療における重要な疾患となっている。HTLV-IによるT細胞腫瘍化の機構として、ウイルスのコードするTransactivator、Taxが、宿主側の転写因子NF-kappaBやSRFとの分子間相互作用を介して、自らのLTRに存在するプロモーターのみならず細胞側の遺伝子群の転写を活性化することによって細胞不死化を惹き起こすというモデルが提唱されてきた。しかしこのモデルに対して、腫瘍化したT細胞にはTaxの発現は通常認められず、従つて細胞腫瘍化には別の引金が必要ではないかとの反論があった。我々はATL由来細胞株が高頻度にインターロイキン5(IL-5)を産生することに注目し、ATL細胞におけるIL-5の転写調節機構の解析を行った結果、ATL細胞におけるIL-5プロモーターの活性化には-80付近に存在するGATA認識配列が重要であること、そしてそこにATL特異的な蛋白質が結合しその蛋白質の発現量はIL-5の産生量によく相関することを見い出した。このDNA結合蛋白質は従来報告されていたGATAフアミリー蛋白質に対する抗血清とは反応せず未知のものであると考えられたため、サウスウエスタンスクリーニングにより遺伝子単離を試みた。その結果新規の蛋白質をコードする遺伝子が単離されたが、これはウイルス感染に関連して発現される蛋白質の一種であった。現在この蛋白質の機能とT細胞腫瘍化との関連について分子生物学的解析を進めている。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)